写真=Getty Images

2003年から07年までスーパーソニックスに所属

昨秋、正式に現役引退を表明したレイ・アレンといえば、キャリア後半の2008年にセルティックスでポール・ピアース、ケビン・ガーネットとの『ビッグ3』で悲願の初優勝を果たした場面を多くのファンが思い浮かべるだろう。だが、アレン自身が深い思い入れを持つのはワシントン州のシアトルだ。

2002-03シーズン途中にバックスからスーパーソニックスにトレードされたアレンは、セルティックスにトレードされるまでシアトルでに住んでいた。

その後ソニックスは、本拠地であるキー・アリーナの老朽化に伴い、2008年に本拠地をオクラホマシティに移転。移転後はチーム名もソニックスからサンダーに改められた。 その後、投資家グループがシアトルにNBAチームを呼び戻す動きを起こしたものの、結果的に失敗に終わっている。そして、チーム買収の噂が出るたびに『シアトルに再びNBAチームを!』という声は挙がるが、実現に至っていないのが現状だ。

アレンは、シアトルの観光名所で、キー・アリーナにほど近い場所にある『スペース・ニードル』の画像に次のメッセージを付けてInstagramに投稿した。

「自分が住んでいた時と比べて、シアトルは成長した。なんて素晴らしい街なんだ! スペース・ニードルの近くでの思い出はたくさんある。シアトルにバスケットボールのチームがないなんて信じられない!! この街にバスケットボールのチームがないなんて、もったいなさすぎる。皆で協力して、シアトルにNBAチームを取り戻そう。シアトルの人たち、行動を起こそうじゃないか!!! NBA界も、シアトルへ遠征する機会がなくて寂しく思っているよ。僕はそう思っている!!」

シアトルにNBAチームを再び招致しようという意見は、NBA以外の競技の選手からも出ている。その代表例は、NFLシーホークスのクォーターバック、ラッセル・ウィルソンだ。ウィルソンは、ソニックスアリーナ・グループとパートナーシップを結び、シアトルにNBAチームを招致する運動を続けている。今年の2月には、本拠地移転の原因となった老朽化したキー・アリーナに代わる新アリーナのイメージ図をInstagramに投稿したが、アリーナ建設に必要な土地の取得など、計画を進める上で解決しなければいけない問題は山積みと言われている。

Let's Go Seattle! We need this! Together! #SODOArena

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シアトルのバスケットボールチームと言えば、渡嘉敷来夢が所属するシアトルストームが日本のバスケットボールファンにとってはお馴染みだが、アレンの言うとおり、NBAのチームがないのは寂しい。アレンの投稿をきっかけに、シアトルのファンが行動を起こすかどうか、今後の動向に注目したい。