戦線復帰から3試合、シックスマンとして上々のパフォーマンスを披露
2021年のNBAドラフトは『当たり年』で、今シーズンはルーキーの活躍が大いに目立っている。上位指名組ではケイド・カニングハム(ピストンズ)、ジェイレン・グリーン(ロケッツ)、エバン・モーブリー(キャバリアーズ)、スコッティ・バーンズ(ラプターズ)、ジョシュ・ギディ(サンダー)が活躍。35位指名のハーバート・ジョーンズ(ペリカンズ)、38位指名のアヨ・ドスンム(ブルズ)、ドラフト外でもオメール・ユルトセブン(ヒート)やジョシュ・クリストファー(ロケッツ)と、早くも主力を務める選手が多数出てきている。
マジックでは8位指名のフランツ・ワグナーが開幕からここまで45試合すべてに先発出場して15.5得点を挙げ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを狙えるほどの大活躍。その一方で5位指名のジェイレン・サッグスは指の骨折で1カ月半の戦線離脱となり、同期の選手たちから遅れを取ることになった。
サッグスは現地1月14日のホーネッツ戦で復帰し、そこから3試合はシックスマンとしてセカンドユニットのオフェンスを引っ張っている。特にモリッツ・バグナーとの息の合った連携が目立ち、サッグスのパスを受けるバグナーの得点はこの3試合で激増している。
ただでさえNBAのレベルに順応するのが難しいシーズン序盤でケガに見舞われたのは不運でしかないが、サッグスはより強くなって帰ってきた。「実際、シーズン開幕時点よりもコンディションはずっと良いと感じる。この期間に良い準備ができて、それが試合でのパフォーマンスにも出ていると思う」と彼は言う。
「僕は毎日でも試合がしたいタイプだから、1カ月半もプレーできないのはキツかった。自分が成長するどころか、後退してしまうように感じた。でも、ケガをした2日後にチーム内でミーティングをして、休んでいる間にディフェンスの強度を上げて、スタミナを強化すると決めたんだ。試合に出なくても自分を高めることはできる。それに気付いた後は、やるだけだった」
「誰だってケガはしたくないし、コートサイドで試合を見ているのはつらい。でも、ただリハビリするだけじゃなくて自分をもっと成長させるためのワークアウトの時間にしたんだ。僕を支えてくれた人たち、ワークアウトをしてくれたコーチたちに感謝している。みんなが僕を押し上げてくれた」
マジックはここまで8勝37敗でリーグ最下位に沈んでいるが、もともとチームは再建中であり、目先の勝利よりもチームの土台をしっかり作ることが求められる。そこでサッグスがアクシデントに見舞われながらも、プレーできない1カ月を有意義なものに変えて復帰した意味は小さくないはずだ。