「自分が対戦してきた中で最も頭の良い選手の一人」
レブロン・ジェームズが中心のレイカーズが、ついに始動した。メディアデーでの質疑応答で、レブロンは繰り返し「プロセスが大事」と言い続け、新チーム作りが簡単ではないことを強調した。
たしかに、年々競争力が上がっている西カンファレンスでは、プレーオフ進出もままならないかもしれない。だがレイカーズは、チームの底上げとして、レブロン以外にも優勝経験のあるベテランをオフに獲得した。中でも新チームの鍵を握るのは、ラジョン・ロンドだ。
生粋のポイントガードであるロンドは、現役選手の中でトップクラスの司令塔と評価されている。キャバリアーズでの最終年となった昨シーズン、レブロンはプレーメーカー不足を嘆き、自らオフェンスを組み立てる役割を担い続けた。オールラウンドなスキルを持つ彼だから出来たことだが、その負担は大きかった。ロンドとプレーすることで、レブロンはフィニッシャーとしての役割に集中できる、というメリットを得られる。レブロン自身も、ロンドとの共闘を楽しみにしていると語った。
「彼は、自分が対戦してきた中で最も頭の良い選手の一人。それに、競争心が最も強い選手の一人でもある。コートで起こっていることのすべてを把握していて、対戦チームがやろうとすることも理解している。相手の長所も短所も分かっている」と、レブロンはロンドを称賛。そして、以前から一緒にプレーしてみたいと思っていたことも明かした。
「時折、もし対戦相手のチームに自分がいたら、どうなるのかを考えることがある。ラジョンのように、全ポゼッションで何が起こっているかを把握している知的な選手と一緒にやれたら、どれだけ楽しいんだろうと考えたこともある。言葉を交わさなくとも自分と同じものが見えている彼と同じコートに立てるのだから、最高の瞬間になるね。試合前から頭の中で準備を整えられる選手はあまりいない。その上で、僕たち2人のように、実際にプレーできる選手もあまりいない」
そのロンドが『コート上の指揮官』になるレイカーズの特徴は、48分間でのポゼッション数で昨シーズンNBA3位(102.62)の数字を記録した、リーグトップクラスのハイペースなプレーにある。ちなみに1位は、ロンドが舵取りを任されたペリカンズ(102.72)だった。昨シーズンのキャブズは同12位(100.06)で、レブロンがこのハイペースオフェンスに対応できるかどうか気になるところだ。メディアから、チームスタイルにフィットできるかを聞かれたレブロンは、こう答えた。
「自分のプレーは、誰と一緒にやっても変わらない。誰とでもやれると信じている。僕はチーム・ファーストの選手だし、パスも、ボールをシェアすることも好きなんだ。レイカーズを外から見ていて、彼らのペースでやれることに興奮している。コートを走り回るのも好きだからね。あとは、ルーク(ウォルトン)やコーチングスタッフが、どうすればチームが成功できるかを教えてくれる。成し遂げたいことを達成するには、練習から実行しないといけない」
ロンドとの共闘により、レブロンのプレースタイルにも変化が見られるかもしれないし、初めて交わる2人の『阿吽の呼吸』も、興味深いものになりそうだ。新生レイカーズはどのようなパフォーマンスを見せるのか、開幕前から楽しみが尽きない。
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— Los Angeles Lakers (@Lakers) 2018年9月24日