リッキー・ルビオ

「バスケットボールが優先されなくなる時が来るだろう」

レブロン・ジェームズが去った2018年以降、キャバリアーズは19勝、19勝、22勝とドアマットチームへと転落した。だが今シーズンのキャブズはセンターのジャレット・アレンが安定したパフォーマンスを見せ、ダリアス・ガーランドの成長やエバン・モーブリーが新人王候補に挙がるほどのブレイクを果たし、ここまで25勝18敗とサプライズチームと化している。

そして、この快進撃には今シーズンからキャブズに加入し、円熟のゲームメイクを見せ、若手選手の模範となっていたリッキー・ルビオの存在が大きく関係していた。しかし、ルビオは現地12月28日のペリカンズ戦で左膝前十字靭帯断裂の重傷を負い、今シーズン全休となった。

ルビオはリーガACB史上最年少となる14歳でプロデビューを果たし、その後国内リーグで数々のタイトルを受賞したスペインの至宝だ。17歳でA代表入りし、北京オリンピックで銀メダル、リオオリンピックで銅メダルを獲得。2019年のワールドカップではチームを優勝に導くとともに、自身もMVPに輝いた。

鳴り物入りでNBA入りしたルビオも現在31歳とベテランの年齢に達した。このタイミングでの大ケガとあって、身の振り方を考えるのも当然の流れだ。そして、スペインメディア『La Vanguardia』の取材に応じたルビオは、一人の父親として子供のことを考えて母国でプレーする考えがあることを明かした。

「息子が学校に通い始めたら、NBAの価値はなくなる。スペインに戻らなければならないだろう。友達を作り始める年頃で、6歳の息子を頻繁に引っ越しさせたくないしね。そのことについては妻とも話し合って、はっきりさせた。バスケットボールが優先されなくなる時が来るだろう」

ケガが完治したとしても、子供の暮らしを第一とする場合、ルビオはNBAでのプレーに固執しないということだ。リハビリはまだ始まったばかりだが、ルビオがどんな判断を下すのか引き続き注目したい。