ケイド・カニングハム

ピストンズがジャズに勝利したのは2016年1月以来

現地1月10日に行われたピストンズvsジャズの一戦は、前半に最大22点のビハインドを背負うも、ドラフト全体1位指名のケイド・カニングハムがキャリアハイの29得点を挙げ、後半に78点を奪ったピストンズが126-116の逆転勝利を収めた。

序盤からリーグ屈指の安定感を誇るジャズのペースで試合が進み、第2クォーター中盤にはマイク・コンリーにフリースローを決められ、ピストンズのビハインドは22点にまで広がり、このまま大敗するかのように思われた。しかし、ディフェンスを立て直して13点差まで詰めて後半を迎えると、前半はわずか5得点に終わったカニングハムがこのクォーターだけで18得点を挙げる大爆発を見せて逆転。その後リードチェンジを繰り返すも、カニングハムや16得点を挙げたコーリー・ジョセフの活躍が決め手となり、接戦を制した。

カニングハムは5本の3ポイントシュート成功を含むキャリアハイの29得点に加え、8アシスト2スティール2ブロックを記録し、逆転勝利の立役者となった。最初の5本のシュートを失敗したが、その後は12本中10本と高確率でフィールドゴールを成功させたカニングハムは「チームメートが僕を励まし続けてくれて、ボールを託してくれた」と仲間への感謝を語りつつ、このように続けた。

「このリーグではルーキーだけど、バスケットボールは長いことやってきた。リズムに乗ることができれば、チームを勝たせるために何ができるかは分かっているんだ」

健康安全プロトコルに入ったドウェイン・ケイシーヘッドコーチに代わり指揮を執った、リードアシスタントコーチのレックス・カラミアンもカニングハムの強心臓な部分を称えた。「彼はルーキーで最初の5本のシュートを外した。もし4本連続でシュートを外したなら、5割に戻すために次の4本に集中しなければならない。今夜ケイドがやったことはそういうことで、彼の活躍を本当に誇りに思うよ」

カニングハムとともにチームハイの29得点を挙げたサディック・ベイは、試合が変わるターニングポイントがいくつかあったと振り返った。「今夜はレックスコーチが指揮を執り、最初の数分間で2-13とされた。僕らが変わる瞬間がいくつかあった。第2クォーターで22点差になった時、試合に戻らなければいけないことが分かった。13点差になった時点で僕らにチャンスがあったんだ」

一方、ジャズのコンリーは後半に崩れたディフェンスを敗因に挙げた。「正しいポジションを取ったり、ヘルプに行くためにもコミュニケーションが必要だった。でもそれが取れていなかったから多くのポゼッションを与えてしまったし、ワイドオープンでイージーなバスケットを許してしまった」

ピストンズにとって、相性の悪いジャズからの勝利は実に2016年1月25日以来。カニングハムを中心とした有望な若手で再建を進めている現ロスターに、当時プレーした選手は誰もいない。9勝30敗と苦戦が続いているが、強豪チームからも勝利できる爆発力があることをこの一戦で証明した。