八村塁

モントレズ・ハレルの穴を埋めるセンター起用、キレのある動きを披露

ウィザーズの八村塁が現地1月9日のマジック戦で今シーズン初出場を果たした。

東京オリンピックを終えた後、八村は『個人的理由』でチーム合流が遅れ、途中で健康安全プロトコルに抵触したこともあり試合に出るコンディションを作るのに時間がかかった。その間、チームは39試合を消化。開幕から10勝3敗と好スタートを切ったものの、八村以外にも欠場者を抱える状況で次第に失速。ここまで19勝20敗と1つ負け越している。

今もモントレズ・ハレルが健康安全プロトコルでチームを離れている。八村に与えられたのは本職のパワーフォワードではなく、ダニエル・ギャフォードに続くセンターの2番手で、ハレルの穴を埋める役割だった。

オリンピック以来の実戦でこの試合は『試運転』にもかかわらず、八村はアグレッシブな動きを見せる。第2クォーター開始4分半、八村になかなかパスが回って来ないことを見て取ったブラッドリー・ビールからボールを託されると、八村は果敢なアタックを仕掛けてフリースローを獲得して今シーズン初得点を挙げた。その直後には、オフボールスクリーンでの連携からビールのアシストを受けてダンクを叩き込む。それでも八村が出る時間帯は本職のセンター不在でバランスの悪さは否めず、マジックに主導権を握られる結果となった。

後半に入っても、ペイント内でディフェンスを引き付けてビールの3ポイントシュートをアシスト、オフェンスリバウンド奪取から鋭い動きでダンクを叩き込むなど、復帰初戦からコートに立つ時間が長くなるにつれて動きが良くなった。出場時間の制限もあって第3クォーター終了時点でお役御免となった。チームは終盤までもつれる接戦を102-100で制し、勝率を5割に戻している。

まだまだ『試運転』で、これから試合勘を取り戻さなければいけない段階。レイカーズから加入したカイル・クーズマがパワーフォワードの先発として結果を残している今、どういう形でプレーするのがチームに一番フィットするのかを見いだす必要もある。それでも14分の出場で6得点3リバウンド1アシスト、動きのキレも十分なレベルで、まずまずの復帰戦となった。