文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

ゾーンディフェンスが機能し、パルマーと田口が躍動

ホーム初勝利を目指す秋田ノーザンハピネッツと初の連勝を目指す千葉ジェッツとの一戦。これまでのフラストレーションを晴らすかのような爆発力を見せた秋田が快勝した。

安藤誓哉が好守に積極的な動きを見せ、2つのスティールから得点しリードする。一方の千葉は石井講祐が3ポイントシュートと2つのフィールドゴールで7得点を稼ぎ、拮抗した展開を演出。それでも秋田は途中出場の谷口大智が2本連続となる3ポインシュートを決めて18-13と先行した。

第2クォーターに入ると秋田が堅守からリズムを作り、相手の心をへし折るほどの猛攻を見せる。相手のボールを奪ったケビン・パルマーがディフェンスを背負いながらもそのままゴール下で得点。続けて田口成浩が3ポイントシュートを沈め13-23とリードを2桁に広げる。再びパルマーがスティールに成功し、ワンマン速攻になりかかったところでタイラー・ストーンがアンスポーツマンライクファールを犯し、完全に秋田のペースに。

その後も秋田のゾーンディフェンスが機能し、千葉の得点を7点に抑える。その間に秋田は田口がこのクォーターだけで4本の3ポイントシュートを含む14得点、パルマーが10得点を上げ53-20と大量リードを奪った。

千葉は前半、12ものターンオーバーを犯し、シュートセレクションも悪くて3ポイントシュートが12本中わずか1本の成功と苦しんだが、ハーフタイムにオフェンスを修正する。後半はペイントエリアにボールを入れて起点を作ることで攻撃を立て直した。小野龍猛がペイント付近でのミドルシュートを確実に決めて10得点を挙げ反撃開始。小野がディフェンスを収縮させると、マークが甘くなった富樫勇樹、石井が3ポイントシュートを決めて点差を詰めた。

64-41で迎えた第4クォーター、富樫の技ありフローターシュート、ストーンの連続3ポイントシュートなどで追い上げる千葉だが、秋田は田口の3ポイントシュート、安藤の1対1で流れを断つ。要所でオフェンスリバウンドを何度も拾い、時計を進めた秋田が前半のリードを保ち千葉を退けた。

田口が6本中5本の3ポイントシュートを沈めゲームハイの22得点を記録。MVPに選ばれた安藤が17得点8リバウンド5アシスト2スティールと好守に存在感を見せた。千葉は石井がチームトップの19得点、小野が13得点を記録。マイケル・パーカーが14リバウンド3スティール4ブロックショットとディフェンス面で貢献していた。

ホーム初勝利を収めた秋田は、結果だけでなく内容も良く、クレイジーピンクにとっては大満足の一日となったはず。次節は東北ダービーとなる仙台89ersとの対戦。連勝を目指し仙台へ乗り込む。