「誰が試合に出られるか分からない、博打みたいなもの」
現地12月23日にステイプルズ・センターで行われたスパーズvsレイカーズの一戦は、スパーズが3ポイントシュート18本を成功させたほか、ケイタ・ベイツ・ジョップがベンチからキャリアハイの30得点を記録し、スパーズが138-110で快勝した。
この試合は『ステイプルズ・センター』の名前で行われた最後の一戦で、今後は会場名がクリプトドットコム・アリーナに改められる。レイカーズにとっては節目の一戦だが、思いもよらない大敗となった。
レイカーズは5選手(オースティン・リーブス、マリーク・モンク、ケント・ベイズモア、エイブリー・ブラッドリー、トレバー・アリーザ)が健康安全プロトコルにより出場できず、ケンドリック・ナンとアンソニー・デイビスが負傷欠場中と、ベストメンバーに程遠い。しかも、ヘッドコーチのフランク・ボーゲルさえもプロトコル入りによりベンチに姿がなかった。
レブロン・ジェームズが36得点9リバウンド6アシスト、ラッセル・ウェストブルックが30得点7リバウンド4アシストを記録するも、第1クォーター後半にリードを許すと、そのまま一度も追い付くことができなかった。
この現状にレブロンは「一緒にプレーしたことがほとんどないラインナップなのだから、ケミストリーなんてあるわけがない」と答えた。「ロスターの全員が揃っていないといけないとは言わない。何人か戻してもらわないと困る。ウチで守備に優れている選手がすべてプロトコル入りだ。エイブリー、ベイズ、TA(アリーザ)、それにオースティンもね。彼らこそウチに必要な守備に秀でた選手。もちろん、他にも選手はいるけれど、彼らがチームにとって守備で必要な選手なんだ」
今シーズン初の4連敗を喫したレイカーズは、ホームでのクリスマスゲームでネッツと対戦する。本来であればレブロン、ケビン・デュラントらスーパースターが揃う豪華な試合になるはずだが、ネッツはデュラント、カイリー・アービング、ジェームズ・ハーデン、ラマーカス・オルドリッジ、ディアンドレ・ベンブリー、ジェボン・カーター、ジェームズ・ジョンソン、ポール・ミルサップがプロトコル入りしている。
レブロンは、今年のクリスマスゲームについて「どちらのチームも勝ちたい。それは確かなこと」と言いつつ「今回のクリスマスゲームが、自分が知る最高の試合に含まれるかと言われたら、答えは『No』だ」と続けた。
NBAではオミクロン株が猛威を振るっているため、感染拡大を防ぐには厳しい措置が必要だ。世界中が注目するクリスマスゲームとはいえ、レブロンが言うように、今年は『華やかさ』という点では物足りない。それでもレブロンは現状を受け止め、こう語った。
「今シーズンのチャレンジは、誰が試合に出られるか誰にも分からないというもの。TAだって、前の試合に出られたのに、翌日には出場できなくなってしまった。今の段階は博打みたいなもので、検査を受けて陽性か陰性か結果が出て、その時点で誰がプレーできるか把握して、試合に臨まないといけないんだ」
だが、この災難はレイカーズだけを直撃しているわけではない。どのチームも100%にはほど遠い中で目の前の1勝を手繰り寄せるために全力を尽くしている。スパーズ戦のレイカーズは、勝敗が決する前から試合を投げ出してしまったようなもの。これではいくら戦力が揃っていても勝利は手に入らない。これでレイカーズは16勝17敗と『借金生活』に入った。