川島悠翔

留学生プレーヤーに臆せずアタック

200cmの長身に加え、巧みなボールハンドリングと3ポイントシュートも打てるシュートレンジを持つ福岡大学附属大濠の川島悠翔が、開志国際戦でウインターカップのデビューを飾った。

あこがれのウインターカップの舞台は楽しさと緊張の両方の感情を川島にもたらした。先発に名前を連ねた川島は積極的にプレーしたものの、相手のハードなディフェンスに阻まれ思うようなプレーができていなかった。それでも、信頼する先輩たちのオールコートプレスがハマり、福大大濠は前半を55-30で圧倒した。そして、この大量リードがあったことで、チームは川島をオフェンスの中心に置いた。

川島はその期待に応え、前半よりもさらにアグレッシブなプレーを見せた。外れても果敢にリングにアタックし、連続で3ポイントシュートも放ち、このクォーターだけで7得点を固めてセーフティーリードを保つことに貢献した。ボールを託された分だけアタックする、その強心臓ぶりは評価に値するだろう。

片峯聡太コーチは第3クォーターに川島にボールを集める意図を明かすとともに、彼への期待をこのように語った。「拮抗している場面だったら選択肢になったていたかは分からず、ある意味、上級生が作ってくれた場だと思います。あそこで3本続けて3ポイントシュートを打てるくらいのメンタルにならないとやってられないです。3本目を打てと言ったら入りますよ。4本目はリズムが早くなって外しましたが(笑)。そういうのも一つの経験で、その後は打てる場面でもドライブにいってファウルをもらっていました。自分の確率を考えてプレーできるようになると、末恐ろしくなるんじゃないですかね」

川島も先輩の存在を頼りにしているという。「自分がミスをした時も『どんどんやっていい』と声をかけてくれます。すごく頼りになるし、自分もやっていいんだなって気持ちになって、うれしいです」

こうした先輩のサポートもあり、初めてのウインターカップの試合で15得点4リバウンドという数字を残した。本人は「留学生プレーヤーもいて、中学校の時のように上からシュートができず、判断の面で練習不足が出てしまった」と反省模様。それでも、「マッチアップが留学生プレーヤーの時は自分のスピードが勝っていると言われ、攻め気でプレーできました」とも語り、誰を相手にしても屈しない強靭なメンタルを手に入れることができた。