桜丘

能代は終盤の猛追が届かず「最後は間に合わなかった」

ウインターカップ2日目の男子初戦で桜丘(愛知)と県立能代科学技術(秋田)が対戦した。

桜丘の江﨑悟コーチが「いろいろ準備するものがあったけど、それを上回る向こうの3ポイントシュートが思い切り良く入ったので、第1クォーターはちょっと動揺した部分がありました」と振り返ったように、能代にリバウンドから走られてしまい主導権を握られた。特に能代のシューター、相原一生には開始4分で3本の3ポイントシュートを許したこともあり、桜丘は出だしで6-15とビハインドを背負った。

しかし、そこから桜丘はゾーンディフェンスを敷くことで能代のペースを崩していく。さらに積極的にアタックしてフリースローを奪い、点差を縮めていった。また、チームのオフェンスのリズムが悪い時には、エースの松野遥弥がドライブやジャンプシュートを決めて第1クォーターだけで17点を挙げる活躍を見せ、34-32と桜丘が逆転して第1クォーターを終えた。

その後は、桜丘が2桁のリードを奪う時間帯も見られたが、試合を通して38得点を挙げた能代の司令塔、髙橋裕心の3ポイントシュートやドライブを止められずに点差を詰められ、拮抗した戦いに。そして、71-68と桜丘がリードして迎えた最終クォーター。桜丘はキャプテンの菅原琉司がディフェンスを引き寄せては味方のシュートをお膳立てするゲームメークで、リードを広げた。中盤には、エースの松野が足を痛めてコートを離れる危機もあったが、全員でリードを守り切って最終スコア95-92で勝利した。

エースの松野は32得点10リバウンドで桜丘を牽引したが「スコアだけを見たら点数はまだ取れている方かもしれないですけど、自分的にはまだまだ足りないので、今日はケガをしてしまったけどケアして明日に備えたいです」と満足はしていない。

それでもチームとして接戦を勝ちきれた要因に「我慢の時間帯で狂わないように我慢できたこと」と松野は言う。「自分たちのオフェンスやディフェンスが崩れてしまったのは良くなかったですが、我慢できたことは良かったです」

一方、敗れた能代は終盤に猛攻を見せたものの、逆転には至らなかった。小松元コーチは「前半はウチの切り返しの速さがたくさん出て良い試合になり、勝ち切るチャンスもたくさんあったと思います。でも、やはり桜丘さんの素晴らしいバスケットを前に最後は間に合わなかった印象です」と振り返った。

初戦を突破した桜丘は明日、土浦日本大学(茨城)と対戦する。