朝比奈あずさ

留学生とのマッチアップを経験し「良い初戦になりました」

インターハイを制し、ウインターカップとの2冠を狙う桜花学園(愛知)が日本航空(山梨)と対戦した。

桜花は序盤から日本航空を圧倒する。全員がフィニッシャーとなるバランスアタックにより、一人に得点が偏らず守りどころを絞らせない。さらにベンチから登場した玉川なつ珠が4本の3ポイントシュートをすべて成功させてリードを広げた。

ディフェンスでは185cmのルースギフト・エゼキエルのポストプレーに手を焼いたが、同じく185cmの朝比奈あずさが身体を当てて自由にプレーをさせない。さらに他のメンバーも強度の高いディフェンスでタフショットを打たせ続けた。

こうして前半を52-23と圧倒した桜花は後半に入っても攻撃の手を緩めず、スティールからの速攻などイージーシュートの機会を増やしていった。第3クォーター終了時点で40点以上のリードを奪うと、第4クォーターは控えメンバーに任せ、最終スコア93-40勝利した。で女王の貫録を見せつけた。

井上眞一コーチとともに指揮を執った長門明日香アシスタントコーチは「絶対に初戦は固くなるという話はしていた。第1クォーターでほぐれて、第2クォーターでやってきたことが結構出せました」と、シード校のほとんどが苦戦する初戦の難しさを感じずにプレーできたと語った。

キャプテンの朝比奈はエゼキエルのマッチアップを担当しつつ、15得点6リバウンドを記録。「大きい選手に対してシュートを決め切れなかったり、ディフェンスでやられてしまった部分があったので修正していきたい」と反省を口にしたが、初戦で留学生プレーヤーとマッチアップできたことをプラスにとらえている。

「コンタクトがすごく強かったです。入られる前にもっと頑張れば、高い位置でボールをもらわせられるし、相手も嫌がると思うので、見えない部分だけどそこでプレッシャーをかけていきたいです。自分だけじゃ守り切れない時もあるし、チームディフェンスで守っていかないといけない部分もあります。実戦で留学生プレーヤーとやるのは初めてだったので、その判断を理解する意味でも良い初戦になりました」

優勝を目指すには留学生プレーヤーとのマッチアップは避けることができない。そして、上に進めば進むほど、その留学生のレベルも上がっていく。朝比奈のパフォーマンス、そしてチームディフェンスの精度が桜花の2冠達成のカギを握る。