マット・ベイヤーCEO「アジアのバスケ界のゲームチェンジャーに」
東アジアスーパーリーグ(EASL)が2022年10月に最初のリーグ戦を開催することを発表した。日本のBリーグ、韓国のKBL、フィリピンのPBA、チャイニーズ・タイペイのPリーグ+に加え、香港では新チームが創設される。初年度はBリーグとKBL、PBAから各2チーム、Pリーグ+から1チーム、そして香港で新たに立ち上げられるベイエリア・チュンユー・フェニクシーズの8チームが参加し、来年10月12日に開幕する。
8チームが2つのグループに分かれ、10月から翌年2月にかけてホーム&アウェーでグループリーグの6試合を行い、各グループの上位2チームが3月のファイナル4・ウィークエンドに進出して優勝を決める。優勝チームには100万ドル、準優勝チームには50万ドル、3位には25万ドルの賞金が用意される。
EASLはこれまで『テリフィック12』などの大会を行って準備を進め、今回はFIBAと10年間の提携を結んでのリーグ発足に至った。EASLのマット・ベイヤーCEOは、今日行った会見でこう意気込みを語った。「アジアのバスケ界にとってEASLがゲームチェンジャーになると思っています。これまでは1億人の市場だったのが、東アジアで17億人に増えます。ファンベースを広げ、コロナ終息後にファンが国を行き来して試合を見てもらいたい」
同席したBリーグの島田慎二チェアマンも「BリーグのチームにとってはEASLへの出場という新たな目標ができます。上のレベルを目指すこと自体がプラスで、海外の強いチームと戦う、特にアウェーで国際ゲームの経験を積むことは日本代表にとってもプラスになり、選手のスキルとメンタルの向上にも繋がる」と語り、新たな国際大会への期待として次のように続けた。
「トップレベルのチームが集まって試合をすることが東アジアのバスケの底上げになる。ファンにとっても隣国のバスケを直接見る機会ができ、代表の試合で『あの時に見た選手だ』と親近感が湧きます。アジア枠でプレーする場合の注目度も変わってきます。選手のレベルアップだけでなくファンの交流も、コロナで動けない時期が続いてきたので、交流が起きるきっかけになれば、大きな話ですがアジアの交流、平和に繋がっていけばと思います」
2019年夏にマカオで行われた『テリフィック12』には琉球ゴールデンキングス、千葉ジェッツ、宇都宮ブレックス、新潟アルビレックスBBが出場。いずれも早期敗退となったが、中国の遼寧フライングレパーズが優勝、ランス・スティーブンソンがMVPとなり、プレシーズンながら大会は盛況のうちに幕を閉じた。
2022-23シーズンに最初の大会が始まり、3シーズン目からは16クラブへの規模拡大も予定している。ここからは中国CBAの参加も見込まれる。「アジアからさらに上の大会も考えている。これは夢物語ではなくFIBAも実現を願っている」とベイヤーCEOは言う。
BリーグからEASL最初のシーズンに参加するのは、今シーズンの上位2チーム、つまりファイナル進出の2チームとなる。すでに来シーズンのスケジュールは調整済み。島田チェアマンは「善戦では面白くないので、初代チャンピオンになってもらいたい」と、ここでも日本のバスケがアジアで活躍することを目指している。