ケミストリー構築には一貫して「時間がかかる」と主張
今シーズン開幕前の時点では優勝候補の一つに挙げられていたレイカーズだったが、当初の期待には応えられていない。
まだレギュラーシーズン序盤ということを考えれば、24試合を終えて12勝12敗という戦績に焦る必要はなく、十分に巻き返せる。とはいえ、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウェストブルックというビッグ3を擁するチームとなれば話は変わる。
本来なら西カンファレンス首位を争っていてもおかしくないチームレベルなのに、格下相手に取りこぼしも少なくなく、今ひとつ波に乗れていない。それでもリーダーであるレブロンは、この状況にも焦ることなく日々の練習に取り組み、一貫して「時間がかかるもの」と主張している。
現地12月6日の練習後の会見でもウェストブルックとの連携について聞かれた彼は「お互いにとって何がベストなのかを知るには、一緒にプレーする時間を重ねないといけない。彼と自分は、長期的な視点でチームにとって何がベストなのかを把握する上で、一緒にコートでプレーしている時間がまだ十分とは言えない。短期的な視点で考えれば、彼と自分がいるウチはトランジション、ピック&ロールでダイナミックなプレーができて、自分たち2人はお互いのためにプレーをセットできて、相手ディフェンスのバランスを崩せる。こういった部分にこれからも取り組み続けたい」と語った。
まだ時期尚早ではあるものの、トレバー・アリーザやケンドリック・ナンら負傷者が復帰後もチームの状態が上向かなければ、シーズン中のロスター再編成も十分に考えられる。だが、レブロンは「今はその必要はない」と断言する。そして、あらためて、フルロスターで試合数を重ねることの重要性を説いた。「ウチのメンバー全員のことが大好きだし、チームの能力を信じている。繰り返しになるけど、十分なだけの試合数、プレータイムの積み重ねが必要。自分もそうだし、ケガによる離脱と復帰を繰り返している選手も少なくない」
期待された結果が伴っていない以上、指揮官のフランク・ボーゲルに対する批判も出てくる。だがレブロンは「ウチは批判されるのに慣れている選手ばかりで、誰も何も気にしていない」と、ボーゲルを擁護した。
「仕事に批判はつきもの。フランクは気持ちが強い指導者だし、素晴らしいコーチングスタッフにも恵まれている。あとは選手である自分たちがもっと良い仕事をしないといけない。コートで成果を上げないといけない。ウチは目の前の困難や、周りの意見に左右されないチーム。批判には慣れている選手が多いしね。次の試合への準備などはチーム内でのことであって、フランクも自分たちも、周りの意見は気にしていない」
批判を黙らせるには、やはり結果を残すしかない。2021年が終わる頃までにどれだけチームの精度を高め、それが戦績に反映されているのか、12月の残り試合の内容と結果に注目が集まる。