持ち前のオフェンス力は発揮も、指揮官はディフェンスを課題に挙げる
千葉ジェッツvs茨城ロボッツのGAME2は、ホームの千葉が111-103で勝利し、バイウィーク明け2連勝をマークした。
試合の立ち上がりは千葉が主導権を握った。ゾーンを敷く茨城に対し、千葉は富樫勇樹がボールプッシュして速いリズムを作り出し、佐藤卓磨が2本の3ポイントシュートを沈めて立ち上がりを12-4と圧倒する。しかし、序盤は入らなかった茨城の3ポイントシュートが時間が進むにつれて入るようになり、ここからは拮抗した戦いに。
千葉が26-24と2点リードで迎えた第2クォーター。千葉はこのクォーターの開始2分半頃から西村文男と富樫の2ガードを起用する。第1クォーターの終盤はボールムーブが停滞していたが、西村と富樫がボールを散らすことで、オフェンスが活性化され、最初の5分間を13-2と圧倒してリードを広げた。
54-44で迎えた後半。平尾充庸のゲームメークにより茨城の時間帯を作られ、一時4点差にまで詰められた。しかし、ここで千葉が持ち前のオフェンス力を発揮する。富樫が3ポイントシュートを沈めると、ギャビン・エドワーズのゴール下、クリストファー・スミスとジョン・ムーニーのハイロー、そして富樫のミドルシュートという連続得点で再びリードを広げることに成功。特にムーニーは、試合序盤で2ファウルになりベンチに下がっていたが、第3クォーターでは14得点を固めてオフェンスを牽引した。
試合の立ち上がりから千葉がリードを保ってはいたが、ここまで何度も茨城の追い上げを浴びてきた。81-69で迎えた最終クォーターでも、それは続いた。平尾のペイントアタックにディフェンスが寄ってしまい、茨城にスペースを与えてしまう。さらに、平尾のドライブやコースト・トゥ・コーストを喰らい、最終クォーターだけで彼に10得点を許し、茨城に勢いを与えてしまった。残り55秒の時点で105-100と詰められた千葉だったが、原修太が残り36秒で3ポイントシュートを沈めて逃げ切ることに成功した。
グレスマンヘッドコーチ「良かったところは2試合ともに接戦に持ち込めたこと」
千葉はこの試合でムーニーがフィールドゴール12本すべて成功の27得点と12リバウンド、富樫が19得点12アシストを記録し、他にもエドワーズ、佐藤、原が2桁得点を記録した。
持ち前のオフェンス力を発揮して今シーズン最多得点となる111点を挙げた千葉だが、103失点もシーズン最多となってしまった。大野篤史ヘッドコーチは「ディフェンスは終始良くなかった」としつつも、「自分たちが行きたい場所に行くには今のディフェンスのままではダメだからチャレンジし続ける」と語った。
一方、茨城は連敗を喫したものの、昨シーズン王者の千葉を相手に2試合ともに接戦を繰り広げた。リチャード・グレスマンヘッドコーチは「タフな試合でした。良かったところは2試合ともに接戦に持ち込めたことです。シーズン序盤は2試合続けて、こういうことはできませんでした」と振り返った。