「チームの勝利に貢献して、コート内外で若い選手の力になれれば」
2010年代序盤にペイサーズの戦力として欠かせなかったランス・スティーブンソンは、NBA復帰を目指してGリーグのグランドラピッズ・ドライブでプレーしてチャンスを待っている。
10月にGリーグのドラフト全体13位でナゲッツ傘下のドライブから指名されたスティーブンソンは、現地12月3日までにGリーグで6試合に出場し、平均32.5分のプレータイムで18.3得点、7.0リバウンド、2.3アシストというスタッツを残している。そのスティーブンソンが、『HoopsHype』とのインタビューでNBA復帰への思いを語った。
「チームの勝利に貢献して、コート内外で若い選手の力になれれば」と語ったスティーブンソンは、2019年にレイカーズを退団して以降、昨年まで中国リーグCBAの遼寧衡潤フライングレパーズでプレーしていた。ヨーロッパのチームからもオファーがあったものの、彼はNBA復帰を実現させるためアメリカに帰国し、Gリーグでプレーする道を選んだ。
鼻っ柱が強かった20代前半の頃と31歳になった今の自分とを比べて何が変わったかと聞かれた彼は「成熟したと思うし、若い時よりも今の方が競技に対する姿勢も良くなった。食べ物に気を遣って、肉体的には若い頃より強い。それにコートでの考え方も変わった。以前より試合について理解しているからチームの力になる方法が分かる。31歳のランスは、若い頃のランスを苦しめられると思うよ」と答えている。
2010年のNBAドラフト全体40位でペイサーズから指名されたスティーブンソンは、その後台頭し、リーグトップクラスのディフェンダーに成長。2010年代序盤のプレーオフでは、スティーブンソンやポール・ジョージ(クリッパーズ)が中心のペイサーズがレブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュを擁したヒートと何度となく激突し、名勝負を繰り広げた。
当面の目標は再びNBAのコートに立つこと。スティーブンソンは「ベテランとしての経験をチームにもたらせる」と話す。「守備でのポジショニングだって理解しているし、スマートなプレーができる。リーダー的なことだってやれる。選手の力になれる」
スティーブンソンをコールアップする可能性のあるナゲッツは、主力に負傷者が続出し苦しい戦いを強いられている。「あと5、6年は現役を続けたい」と語ったスティーブンソンは、実戦を通じて心身ともに準備を整え、その時を待つ。