NBA史上ベストチームになるポテンシャルを秘めたチーム
NBA史上11人しかいない2年連続シーズンMVP受賞(2005年、06年)を達成したスティーブ・ナッシュは、現役引退後の現在、選手育成コンサルタントとしてウォリアーズの練習に参加し、選手たちにアドバイスを送っている。
ケビン・デュラントが加わり『スーパーチーム』となったウォリアーズは、現地10月1日にプレシーズンゲーム初戦を戦った。この試合はラプターズとのアウェー戦ということで、選手全員に出場機会を与えるなど調整に徹して敗れたが、ホームのオラクル・アリーナにクリッパーズを迎えた4日の試合では45点差(120-75)で圧勝している。
クレイ・トンプソンが9本中6本の3ポイントシュート成功を含む30得点でチームを引っ張り、新加入デュラントもチームシステムに早くも順応して21得点、エースのステファン・カリーも14得点を記録し、チームとしての可能性を示した。
ナッシュは、『San Francisco Chronicle』に、現チームがNBA史上最高のチームになり得ると語った。
「練習は締まりのない状態だったから、クリッパーズ戦の展開をコーチ陣が予想していたかどうか。しばらく時間がかかるかもしれないと思ったし、何度か痛い目に遭うかもしれないとも思った」とナッシュは語る。「でも、NBA史のどのチームよりも強いチームになれるポテンシャルを秘めている」
2010年にヒートで結成されたレブロン・ジェームズ、ドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュのスーパーチームは、各々の順応、役割分担など、チームのアイデンティティを構築するのに2年を要した。公式戦ではないことを考慮しても、わずか実戦2試合目にして、同じ西カンファレンスの強豪を相手に圧勝したのは、新生ウォリアーズにとって極めてポジティブなことだ。
チームとしての完成度を語るのは時期尚早だろうが、超強力オフェンスの片鱗はうかがえた。オールスター4選手が集ったことは何かと批判を呼ぶだろうが、ナッシュの言葉を借りれば、「予想を上回る歴史的なチーム」になるのではという予感もある。