デイミアン・リラード

「僕は審判を騙すようなことはしない」

トレイルブレイザーズはクリッパーズに117-109で敗れ、5勝6敗と再び借金生活に突入した。

8年連続でプレーオフに進出しているブレイザーズが苦戦を強いられている最大の要因は、エースのデイミアン・リラードの不調だ。リラードはここまで、ともにキャリアワーストとなるフィールドゴール成功率36.5%、3ポイントシュート成功率25.5%とシュートタッチに苦しみ、得点もルーキーイヤーの次に低い平均19.3得点に留まっている。直近の2シーズンで約30得点を挙げていただけに、この数字の落ち込みようは異常だ。

今シーズンのNBAは公式球がスポルディングからウイルソンに変わり、リラードもボールのわずかな違いからシュートスランプに陥った選手の一人なのかもしれない。ただ、ボールの違いだけではなく、ルール変更も少なからず影響を及ぼしている。

今シーズンからファウルを誘うプレーに対する判定基準が変わった結果、特にフリースローで多くの得点を稼いできたガード陣のフリースロー数が減少している。その筆頭がリラードで、昨シーズンの7.2本から3.2本と半分以下にまで下がっている。そして、このクリッパーズ戦ではシーズンハイとなる27得点を挙げはしたが、フリースローは1本しか獲得できなかった。

そのため、リラードは試合後に不満げな表情を浮かべつつ、「この試合の判定は受け入れがたい。あまり深入りしたくはないが、ファウルが見逃されていた」とジャッジへの不満を語った。公の場で審判を批判した選手への罰金は厳しく、もちろんそれはリラードの頭にも入っていたはずだ。それでも、リラードが怒りを露わにしたのは、自身が正しいプレーを続けている自負があるからだ。

「僕は審判を騙すようなことはしないから、ルール変更の影響はないと思っている。だから受け入れがたいんだ」