2016年ドラフトの全体1位と3位のトレードの噂を、リーグ関係者が否定
先週末、『The Athletic』はセブンティシクサーズとセルティックスが、ベン・シモンズとジェイレン・ブラウンのトレードについて話し合っていると報じた。
シモンズは昨シーズンのプレーオフで低調なパフォーマンスを見せ、これに対して球団とファンに戦犯扱いをされたことでプレーを続ける意欲を失い、オフにトレードを要求。シーズンが開幕してもチームと行動をともにせず、今も「メンタル面で準備ができていない」との理由で姿を見せていない。
『The Athletic』によれば、2016年NBAドラフトの同期で、全体1位のシモンズと3位のブラウンのトレードは交渉の初期段階にあるとのことだった。しかし『NBC SPORTS』は複数のリーグ関係者のコメントとして、現時点ではセルティックスにその意向はないと報じている。ブラウンはジェイソン・テイタムとともにチームの核であり、シモンズが魅力的な戦力だとしても手放せない。かつてカイリー・アービングをキャバリアーズから獲得したように、所属クラブに不満を持ちトレード要求をするスター選手を引き入れる勇気はあるが、ブラウンは代償として見合わないと考えているようだ。またシモンズの方が年俸が高いため、このトレードにはセルティックスがブラウンに加えて何かを差し出す必要まである。
シクサーズは『シモンズ問題』を抱えながらも8勝4敗と好スタートを切り、シモンズ不在のポイントガードのポジションはタイリース・マクシーがしっかりと埋めている。ウイングのポジションにブラウンを獲得できれば、シクサーズとしては万々歳だ。しかし、セルティックスにとってはメリットが薄すぎる。それがこの噂の結論のようだ。
『シモンズ問題』はいまだ解決の糸口がつかめていないが、シクサーズのダリル・モーリーGMはトレード交渉では常に強気だ。今回の噂も、おそらくモーリー側によるリークなのだろう。ただ、実際にセルティックスがシモンズに興味を持っていたとしても、ブラウンとテイタムの2人は『アンタッチャブル』だ。両チーム間のトレードが実際に進展するとすれば、ポイントガードのマーカス・スマートを中心に若手と指名権を加える交渉になるだろう。
セルティックスに急ぐ必要はない。スマートを含めて今オフに契約したフリーエージェントの選手をトレードできるようになり、選択肢が広がる12月中旬まで、この交渉は進展しないだろう。それまで『シモンズ問題』が解決せず、現在4勝6敗のセルティックスがこのまま波に乗れないようであれば、話は再び動き出すはずだ。