ジェームズ・ハーデン

デュラント「第4クォーターのジェームズはスペシャルだった」

現地11月7日にトロントで行われたラプターズvsネッツの一戦は、ケビン・デュラントが31得点7リバウンド7アシスト、ジェームズ・ハーデンが28得点10リバウンド8アシストのトリプル・ダブル級のパフォーマンスでチームを牽引し、ネッツが116-103で勝利した。

ネッツはデュラントがここまでリーグトップの平均28.3得点と好調を維持しているが、オフをリハビリに費やしたハーデンは調子が上がらず、得点が伸びないことで他のプレーも窮屈なものとなっていた。2日前のピストンズ戦ではトリプル・ダブルを達成したものの、得点は今シーズン最少の13でターンオーバー9と、ピストンズのディフェンスに苦しんだ印象が強い。

それでもこの日はラプターズの強力ディフェンス陣を相手に上々のスタッツを残し、ターンオーバーも2に抑える安定感も見せた。大事な第4クォーターに16得点を記録する大活躍で、ラプターズを退けている。チームメートのブレイク・グリフィンからも「ジェームズが今日のようなレベルでプレーしてくれたら、自分たちも勢いに乗っていける。チームとしてもさらに上のレベルに到達できる」と称賛された。またデュラントも「第4クォーターのジェームズはスペシャルだった」と賛辞を惜しまなかった。

この日の勝利は、ヘッドコーチとして2年目になるスティーブ・ナッシュにとっても特別な一戦となった。昨シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響による移動制限により、ラプターズはフロリダ州のタンパを『仮の本拠地』として活動していた。今シーズンからは従来通りトロントを拠点とする活動が許されたため、カナダ出身のナッシュにとっては、母国で、しかもヘッドコーチとして手にした初勝利となった。

ナッシュは「私にとって特別な日となった」と感慨深げに語る。「カナダだけではなく、トロントも私にとっては特別な場所なんだ。この街で多くの時間を過ごして、友人も大勢いるし、関係性を築いた人たちもたくさんいる。良い思い出が詰まっている場所で、とてもうれしい勝利となった」

これでネッツは7勝3敗、東カンファレンスのトップグループにつけている。カイリー・アービングがチームから離れるアクシデントがあってもチームはまとまり、ここに来てハーデンも調子を上げてきた。まだまだ先は長いが、チームにとっては良い序盤戦となっている。