「あれで退場になるとは知らなかった」
ネッツは昨日行われたペイサーズ戦に105-98で勝利したが、この試合の途中で観客席にボールを投げ入れたケビン・デュラントがNBAから2万5000ドル(約285万円)の罰金処分を受けた。
問題のシーンは第3クォーター残り4分40秒に起きた。トランジションからハーフコートでボールを受けたデュラントがリングにアタックするが、速攻を回避しようとしたTJ・マッコネルにファウルで止められた。プレーが止まった直後、デュラントは勢いよくボールを投げ、そのボールはボードを超えて観客席へ飛び込んだ。
デュラントはボードに当てようとしたと弁明しつつ、その行為自体もするべきではなかったと語った。「バックボードに当てようとしたけど、あれはやってはいけないことだった。チームを犠牲にすることになったかもしれないし、二度と起こらないようにしたい。あれで退場になるとは知らなかったから、試合に出られて良かった」
デュラントが「試合に出られて良かった」と語ったように、観客席にボールを投げ込む行為はNBAでは退場処分の対象となる。だが、実際はテクニカルファウルがコールされただけで済んだ。この判定で割を食ったのが対戦相手のペイサーズだ。もし、そこでデュラントが退場となっていれば、同じ試合結果になっていなかった可能性もある。
ペイサーズのリック・カーライルヘッドコーチは結果が覆らないことを理解しつつ、「オフィシャルは彼を退場させなかった」と、誤審を主張した。「私はリーグを困らせたくない。彼らは大きな過ちを犯した。結果が変わるわけではないから、どうなろうと今は関係ない。だが、これは見過ごすことができない重大なことだ」
この試合を担当したクルーチーフのショーン・ライトは「判定した審判は、その瞬間はデュラントがスタンドに投げ入れたとは思わなかった」とテクニカルファウルに留めた理由を語ったが、試合後に映像を確認したところ、デュラントは退場させられるべきだったと誤審を認めている。