富樫のスピードにチーム全体が合わせるダイナミックな攻め
千葉ジェッツとアルバルク東京の第2戦。前日は65得点に抑え込まれた千葉のオフェンス力が爆発した。ハイテンポなバスケにA東京を巻き込んで終始リードする快勝で前日のリベンジを果たした。
違いを作り出したのは、昨日5得点と不発に終わった富樫勇樹だった。ボールを受け取ると一気に加速、そのスピードにチーム全体が合わせることでA東京を受け身に回す。昨日はA東京のインサイドが強さと高さを見せ付けたが、この日は高さと走力を兼ね備えたジョン・ムーニーの個性をチームで生かし、序盤から富樫とムーニーが次々と得点を奪うことで勢いに乗った。
ライアン・ロシターのポストに入れるパスを原修太が飛び付いて弾き出し、すぐにジョシュ・ダンカンが拾って富樫へと繋ぎ、前へと走るムーニーにピンポイントでのパスを合わせる電光石火の速攻が飛び出す。アシストを警戒すれば富樫がスピードで切り裂いてレイアップに持ち込み、ギャビン・エドワーズとクリストファー・スミスが交互にアシストを送り合っての3ポイントシュート3連発とオフェンスが爆発。最後は富樫が個人技で田中大貴を振り切って3ポイントシュートを決め、第1クォーターの猛攻を36-17で締めくくった。
第1クォーターの千葉はフィールドゴール17本中13本成功、3ポイントシュートは10本中7本成功。富樫の14得点、ムーニーの11得点が目立つが、全員で走ることでスピーディかつシンプルにフィニッシュに持ち込むチームバスケットが機能した結果だ。A東京は一度ボールを止めさせれば守れるのだが、分かっていても止められない勢いがあった。
第1クォーターの10分をフル出場した富樫がベンチに下がっている間も、千葉の勢いは落ちない。藤永佳昭の前から当たるディフェンスを観客のメガホンの音が後押し。富樫不在だと得点力は落ちるが、原やスミスがクリエイトすることでA東京に付け入る隙を与えない。
サイズの2日連続の奮闘も及ばず、千葉が単独首位に
A東京はコートに戻って来た富樫に対して身体能力の高い小酒部泰暉をフェイスガードでマークさせる。それでも速い展開に持ち込めば形にするのが今日の千葉だった。
A東京は昨日の14得点14リバウンドに続き今日も23得点10リバウンドと奮闘したセバスチャン・サイズを中心に反撃を試みるが、フェイスガードが富樫に効果を発揮した小酒部も後半はファウルトラブルとなり、なかなか良い時間帯を作れない。大量リードの終盤にも佐藤卓磨がルーズボールに迷わずダイブするなど、気持ちの面で千葉が上回っていた。
結局、20点前後の差で試合は推移し、最終スコア88-71で千葉が完勝を収めた。富樫は26得点6アシストと突出したパフォーマンス。第1クォーターの最後に決めた一発が、B1で初となる3ポイントシュート通算600回成功となったが、試合後の富樫は「スクリーンをかけてくれるビッグマンのおかげ」と仲間を称えた。
これで千葉は6勝2敗。東地区では5勝2敗で4チームが並んでいたが、A東京との直接対決に勝った他、川崎ブレイブサンダースとサンロッカーズ渋谷が敗れたために、千葉が単独首位に躍り出た。
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