激しい守り合いが続く中、効果的な得点が目立ったA東京
千葉ジェッツvsアルバルク東京のゲーム1。5連勝中の千葉、4連勝中のA東京と好調同士の対決は、第2クォーターで得たリードを最後まで保ったA東京が72-65で勝利した。
序盤はディフェンスのインテンシティで上回った千葉のペースに。オフェンスを簡単にエントリーさせず、富樫勇樹が積極的にゴールを狙い、開始3分で7-0と走った。千葉のディフェンス強度は高かったが、その分ファウルもかさみ、開始5分過ぎでチームファウルが5に到達してしまう。残り2分半、セバスチャン・サイズの速攻が決まるまで、A東京のフィールドゴールを0に抑えていたが、フリースローで加点されて追い上げられた。それでも、クリストファー・スミスのバスケット・カウントで締めた千葉が14-10とリードして第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、3ポイントシュートに当たりの出始めたA東京が主導権を握り返す。第1クォーターは放った7本の3ポイントシュートがすべて外れたが、ジョーダン・テイラーと安藤周人が続けて3ポイントシュートを成功させて逆転に成功した。ともにディフェンスがオフェンスを上回り、シュート精度が上がってこない状況となったが、A東京はトランジションから安藤が3ポイントシュートを射抜き、セバスチャン・サイズが佐藤卓磨とのミスマッチから加点するなど、決めるべきところで決め切る強さを見せた。前半のアシスト数で9-3と上回ったように、イージーシュートのチャンスを多く生み出したA東京が29-21とリードして試合を折り返した。
後半も拮抗した展開となったが、千葉は開始3分でジョシュ・ダンカンが個人4つ目のファウルを犯してしまう。さらにグッドディフェンスの後に軽率なターンオーバーから3ポイントシュートを許し、パスの乱れからラインクロスしてしまうなど、ダメージの大きいミスが目立ったことでなかなか点差が縮まらない。さらに、ここまで82.2%とリーグ1位のフリースロー成功率を誇っていたが、17本中8本の成功と低調だったことも波に乗れない要因となった。
原「ネガティブにとらえることではない」
A東京の強力なインサイド陣を止められず、一時ビハインドは15まで広がったが、ここまで当たりが来なかったクリストファー・スミスの連続3ポイントシュート成功で繋ぎ、10点差で最終クォーターへ突入した。勢いを持続させたスミスがタフな3ポイントシュートを沈めて点差を1桁に戻すと、ジョン・ムーニーの3点プレーでようやく2ポゼッション差に迫った。直後にルーズボール争いからダンカンが5ファウルで退場となってしまったが、残り2分半にスミスの3ポイントシュートが決まり4点差と背中を捕らえた。
だが、この後が続かなかった。直後に田中大貴とサイズのコンビプレーからダンクを浴びると、残り1分を切った場面では1on1からロシターにタフなフェイダウェイをねじ込まれた。そして残り43秒、スミスのシュートがサイズにブロックされたところで万事休すとなった。
最終スコアは72-65。結果的にA東京の堅守を崩せず、今シーズン最少得点での敗戦となった。それでも、我慢比べはA東京の土俵であり、その中での接戦ということを考えれば、決して下を向くような内容ではない。実際に原修太も「ネガティブにとらえることではない」とスッキリした表情で語った。
「本当に勝ちたい相手だったので悔しいですけど、どちらかというと向こうのペースで試合が進んでいく中でも我慢して、10点差以内で食らいつくことができたのは収穫だと思います。トランジションだったり、エントリーで手こずったところもあるので、そこを修正すれば明日は勝てると思う」
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