カール・アンソニー・タウンズ

「ワクチンを打たない言い訳を僕にしないでほしい」

コロナ禍で2021-22シーズンの開幕を迎えるNBAは、選手の新型コロナウイルスのワクチン接種問題に直面している。

リーグはワクチン接種を義務化していないが、各チームは自治体のルールに従わなければならず、アメリカの中でも人口の多い大都市は基準が厳しい傾向にある。ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコでは、公共のアリーナでワクチン未接種の選手が活動することを認めていない。

ワクチン接種問題を抱えるカイリー・アービングを擁するネッツは先日、問題が解決するまではカイリーをチームから外すことを発表した。球団の決断を受けて、カイリーは自身のSNSで「ニューヨークで暮らし、チームにいるためには、ワクチンを接種しなければならない。僕は接種しないことを選んだ。みんなにはこの選択を尊重してもらいたい。僕は自分の信じるものに基づいて行動する」と、自身のワクチンへの考えを明かした。

もちろん、ワクチン接種については各々の考えがある。ティンバーウルブズのカール・アンソニー・タウンズはワクチン接種を支持している人間だ。彼は新型コロナウイルスに最も苦しめられた一人で、最愛の母を含む親族7人を新型コロナウイルスで亡くした。また、昨シーズン中にはタウンズ自身もウイルスに感染し、その怖さをよく知っている。そのタウンズは、カイリーの考えを支持しつつ、自身の思いを『nj.com』の取材で語った。

「僕はワクチンを強く信じている。多くのことを経験したし、僕がワクチンを支持しないと矛盾しちゃうからね。僕が言いたいのは、選択を信じているということ。それと、人には選択肢が与えられるべきということだ。だから、それぞれが選択すること自体は問題じゃない。それは人間の権利であるだけじゃなくて、アメリカの権利でもあると思う。みんな家族のため、自分の身体のために決断を下しているんだから、それが悪だとは思わない」

『選択の自由』を尊重したタウンズだが、ウイルスの脅威を知っている彼だからこそ思うことがあるのだろう。彼は最後にこう語った。「ただ一つ言えることは、ワクチンを打たない言い訳を僕にしないでほしい。あたなは『打ちたくない』という選択をしたんだから」