ディアンドレ・エイトン

「サンズが大好きだけど、契約がまとまっていないことに失望してもいる」

2018年のNBAドラフト組は、今オフがルーキー契約を延長するタイミングとなっている。1巡目3位指名のルカ・ドンチッチ、5位のトレイ・ヤング、11位のシェイ・ギルジャス・アレクサンダーが8月初旬に、続いて14位のマイケル・ポーターJr.がマックス契約での延長を決めた。その一方で全体1位指名を受けてサンズに加わり、1年目から活躍するディアンドレ・エイトンは、チームのNBAファイナル進出という躍進を受けて迎えたオフに、マックス契約を提示されなかった。

そのエイトンが会見で偽らざる心境を語っている。「僕はサンズが大好きだけど、まだ契約がまとまっていないことに失望してもいる。優勝まであと2勝だった。そこは評価してほしいと思っている。僕の同期はそれぞれのチームでリスペクトされている。僕も同じようにリスペクトされたいんだ」

ただ、彼自身は交渉に立ち入るつもりはない。「交渉についてはエージェントに任せる。可能な限りプロフェッショナルな方法で対処してもらいたい。僕は自分がコントロールできることをコントロールするだけだ」

このまま交渉がまとまらなければ、来年のオフにエイトンは制限付きフリーエージェントとなり、サンズは何の見返りもなく手放すことになりかねない。しかし、サンズではミケル・ブリッジズとランドリー・シャメットも契約延長のタイミングにあり、すでにクリス・ポールとデビン・ブッカーが年3000万ドル以上の契約を結んでいる状況で大盤振る舞いはしづらい。そしてエイトンは昨シーズンこそ大活躍したが、1年目からエースを張ったドンチッチやヤングとはインパクトが異なる。今後のサラリーキャップの柔軟性を少しでも確保しておきたい、との考えだろう。

しかし、エイトンとしては昨シーズンの好パフォーマンスは毎年着実にステップアップしてきた成果で、そこを評価されないことは受け入れがたい。ポールとブッカーに続く存在として今後チームを引っ張っていくという意思を、球団に認めてもらいたいという欲はあって当然だ。

ルーキー契約の延長には期限があり、10月18日までとなっている。エイトンはすっきりした気分で開幕を迎えられるだろうか。