ザイオン・ウィリアムソン

「今の僕は3つのモチベーションに突き動かされている」

ザイオン・ウイリアムソンは『SiriusXM Radio』に出演し、「プレーオフ進出を逃すのは昨シーズンで終わりにする」と語った。

「プレーオフをテレビで眺めながら、僕たちはあそこにいなきゃいけなかったと感じていた。今シーズンこそはプレーオフに行くよ。昨シーズンのようなことはもう二度と起こらない。練習を再開して、すべてが完璧にハマっているように感じていた。僕は自分の役割をしっかりと果たし、自分が活躍することでチームメートを奮い立たせようと思ったんだ」

その彼はチーム始動前の個人練習で足を骨折して、練習を中断せざるを得なかった。それでもトレーニングキャンプ初日からチームに合流し、練習を行っている。コンディション作りは予定より遅れているが、開幕には間に合う見込みだ。

「今の僕は3つのモチベーションに突き動かされているんだ。まずは人生でもバスケでも成功を収めたいという気持ち。2つ目はここニューオリンズのファンは素晴らしく、勝つ喜びを感じるべきだと思うから。そして3つ目は、昨シーズンのプレーオフに出られなかったことへのリベンジの気持ちだ」

ペリカンズが好成績を残すには、ザイオンとブランドン・イングラムがエースとしてチームを引っ張ることが大前提だが、彼ら2人の活躍はある程度は計算できる。それ以上の上積みが、別のところから出てくるのが望ましいシナリオだ。

昨シーズンのペリカンズではヘッドコーチのスタン・ヴァン・ガンディと主力選手の多くが対立し、チームが空中分解した。新たな指揮官は、プレーオフで旋風を巻き起こしたサンズでアシスタントコーチを務めていたウィリー・グリーンだ。アシスタントコーチとしてウォリアーズで2度のNBA優勝を経験し、ここ2シーズンはサンズ躍進に一役買った経歴は華々しく見えるが、もともと2003年のドラフト2巡目41位指名と前評判は高くなかったにもかかわらずユーティリティプレーヤーとしてNBAで12年のキャリアを築いた苦労人だ。ザイオンやイングラムのようなスター選手よりも、これからキャリアを築いていく若手に寄り添うタイプだ。

40歳にして初めてNBAでのヘッドコーチを務めるグリーンが目指すのは、ペリカンズの若いタレントを育て、ザイオンとイングラムを支えるチームを作り上げることだ。カイラ・ルイスJr.にジャクソン・ヘイズ、ナジ・マーシャル、ニキール・アレクサンダー・ウォーカー、そして1巡目17位で指名したルーキーのトレイ・マーフィー三世がそれぞれ大きなレベルアップを果たさない限りは、ザイオンとイングラムがフル回転したところでいずれ限界が訪れる。

まだチームは始動したばかりだが、良い兆候は様々なところで見られている。グリーンが初めてチームを指揮したサマーリーグでは5戦全勝。トレーニングキャンプでもここ数年にはなかった活気が選手たちから感じられると評判は良い。若いチームだけに簡単に勝てるようになるとは思わないが、ペリカンズは正しい道を歩み始めたようだ。