「開幕戦で自分たちの良いところ、悪いところがたくさん出た」
琉球ゴールデンキングスは、リーグ先出し開幕となったアルバルク東京との一戦で最大15点のリードを許す劣勢を第4クォーターにひっくり返し、63-62の勝利を収めた。琉球はゴール下の大黒柱であるジャック・クーリーがファウルトラブルに陥りリズムに乗れなかったが、それでも他のメンバーがステップアップ。特に小寺ハミルトンゲイリー、アレン・ダーラム、ドウェイン・エバンスを同時起用するビッグラインナップが目立った。
そして忘れてならないのは、キャプテン田代直希の活躍ぶりだ。持ち前のタフなディフェンスに加え、確率良くシュートを沈め、28分の出場で10得点6リバウンド3アシスト1スティールにターンオーバー0と、攻守に渡って抜群の安定感を見せた。
「たくさんの方々に注目していただいており、見ていて楽しい試合にしなければいけないことがまずありました。そのところでは、勝って肩の荷が降りてホッとしています」
田代は試合後の会見でこのように語り、まずは安堵の表情を見せた。琉球は前半わずか24得点とオフェンスが停滞したが、それでも自分たちの強みであるインサイドへのアタックができていたこともあり、慌てる必要はないと見ていた。
「比較的シュートは打てていて、ただ、入っていないだけだから気にしなくていいと思っていました。どこで攻めるべきか、オフェンスの共通理解を持つための僕の考えを伝えていました」
冒頭で触れたが、この試合の琉球はゴール下の要であるクーリーが、19分出場に留まった中でも最後まで粘り強いディフェンスを続けて逆転勝ち。今オフの積極補強による選手層の厚さ、個性豊かな選手が揃ったことによる多彩さを証明した一戦となった。
田代は言う。「ドウェインのアタックがダメだったらダーラムのところでと、違ったオプションがあります。ハンドラーのところも僕や今村、並里さんに岸本さんと誰が出ても使う人の個性が出せるのがウチの強みだと再認識しました」
ただ、まだチームプレーの精度が足りないことも実感している。「ラインナップによっては、どのフォーメーションを使っていくべきか共通認識を持てていない。それがダメだったら前半みたいな雰囲気になってしまうのは練習中やプレシーズンでも出ていたので、そこはだいぶ怖かったです。ただ、開幕戦で自分たちの良いところ、悪いところがたくさん出たのでそれをチーム全員で直していければもっと良くなると思います」
大きな注目を集める開幕戦で勝ち、琉球のポテンシャルを全国のバスケットボールファンに示したことは、チームにとって少なくない意味を持つ。そこへの喜びはあるが、同時に田代は極めて冷静だ。
「1試合目で、お互いにチームビルディングはまだまだです。これで勝ったから自分たちが強いと勘違いしないように、しっかり一歩ずつ進んでいければと思います」
ただ、今日の第2戦にも勝って、オフの大型補強で前評判の高いA東京相手に連勝スタートを飾れば、慢心してはいけないが自信にすべきものだ。そのためには、「いかにチームとして楽に点を取れるのかに今シーズン取り組んでいます」と田代が語るように、的確な状況判断からどれだけ効果的なオフェンスを展開できるかに注目したい。
@ryukyugoldenkings 2021.9.30 HOME vs @alvark_tokyo #琉球ゴールデンキングス #Bリーグ #basketball #沖縄アリーナ
♬ We are the one (Hook ver) – DOBERMAN INFINITY