新生ブルズのオフェンスが機能するかどうかは、舵取り役を担うロンド次第

2016/09/29
NBA&海外
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写真=Getty Images

ウェイドは新たな相棒を「これまででベスト」と称賛

今シーズンから地元シカゴに戻ったドゥエイン・ウェイドは、ブルズのバックコートでコンビを組むポイントガードのラジョン・ロンドについて「これまで一緒にプレーしたポイントガードの中でベスト」と称賛している。

過去ヒートでゲイリー・ペイトン、マリオ・チャルマーズ、ゴラン・ドラギッチとコンビを組んだが、アシスト王に3度輝くほどの『相棒』に恵まれたことはなかった。

2013年にバスケットボール殿堂入りを果たしたペイトンはNBA史に残るポイントガードだが、ヒートに加わったのは全盛期を過ぎた37歳だった。チャルマーズも十分な実力者優秀だが、当時のヒートにはレブロン・ジェームズも在籍したため、ボールをスター選手に預けた。ドラギッチも非凡なパスセンスの持ち主ではあるものの、NBAキャリア8年で平均アシストが5.0を超えたのはわずか4シーズンのみ。

つまり、実績やパートナーになるタイミングを考えると、ウェイドにとってロンドは「過去最高のポイントガード」と言っても過言ではないのだ。

ロンドはキングスに所属した昨シーズン、リーグトップの平均11.7アシストを記録。ロンドのアシストから生まれた1試合の平均得点はリーグ1位の27.1で、2位に入ったウィザーズのジョン・ウォールよりも2.4点多かった。1試合での平均パス回数も昨シーズン1位の74.2回を記録し、アシストになったパスの確率では、年間50試合以上出場した選手の中で3位の15.8をマークするなど、視野が広く、得点に直結するパスを出せる技術の持ち主であることが分かる。

新たなエースとなるバトラーの攻撃力を引き出せるか

ブルズの新たなエースとして活躍が期待されるジミー・バトラーも「非常にスマートな選手。フロア上でまだ十分に展開していないようなプレーまで見えている」とロンドを称えている。

アシストばかりに注目が集まるものの、ロンドはディフェンスでも重要な役割を担っているとバトラーは言う。「彼はオフェンスを引っ張るだけではなくて、ディフェンスでも声を出して、どのポジションに付けばいいかを指示してくれる」

2008年のセルティックス優勝に貢献したロンドだが、ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレン、当時のヘッドコーチだったドック・リバースが退団した後はトレードと移籍を繰り返し、マブスではヘッドコーチのリック・カーライルと衝突して出場機会を失った。

いつの間にかトラブルメーカー的な印象を持たれるようになったものの、言い換えれば、ロンドを使いこなすだけの手腕を持ったヘッドコーチに巡り会えなかっただけのこと。それはセルティックス時代のパフォーマンスを見れば明らかだ。

ウェイドほどの実績のあるスター選手なら、ロンドの力を引き出すことができる。また、パスを優先させるロンドは、ボールを持つことでリズムを作るデリック・ローズとはタイプが異なるだけに、バトラーの攻撃力が生きるだろう。

ブルズの新ビッグスリーを軸とするオフェンスが機能するかどうか、そして昨シーズン逃したプレーオフに返り咲けるかどうかは、舵取り役のロンドにかかっている。