ラッセル・ウェストブルック

「エネルギーとガッツ、スピードとペースをこのチームに提供する」

レイカーズも新シーズンに向けて始動し、メディアデーで選手たちが会見に臨んだ。新戦力の目玉となるラッセル・ウェストブルックについてのコメントを求められたレブロン・ジェームズは、「ラッセルらしくやってくれればいいんだ」と語った。

記者からこの言葉を聞かされたウェストブルックは、「レブロンのような偉大な人物から誉め言葉をもらうのは最高だね」と笑う。「新しいチームに来て、チームメートが両手を広げて僕を迎え入れてくれる。ありがたいよ。ここではレブロンやAD(アンソニー・デイビス)がすごく高いレベルで競争している。僕は彼らを高める手助けができると思っているし、それと同時に僕もここで自分を高められるはずだ。僕はすべての試合で、エネルギーとガッツ、スピードとペースをこのチームに提供するつもりだ」

レブロンにデイビスだけではない。カーメロ・アンソニーにラジョン・ロンド、ドワイト・ハワードなど、数々のタイトルを獲得した選手たちがレイカーズに集結した。ただ、それぞれ個性の強い選手が一つにまとまり、チームとして機能するには少なからず苦労もあるだろう。それでも、この点についてウェストブルックは「あまり気にしていない」と言う。

「どうすればフィットできるかじゃなく、『何をすべきか』をいつも考えている。シーズンというものは浮き沈みがあるものだ。いろんな経験を持つ選手が集まるのだから、チームになる過程を乗り越えなきゃいけない。それは分かるけど、ただチームを良くするために、自分のやるべきことに集中すればいいと思っている」

ロサンゼルスは彼の生まれ育った街だ。レイカーズの一員になったことについてウェストブルックは「オフのたびにそんな噂があったけど、今回までそうしようと思ったことはなかった。だからこそ、こうしてユニフォームを着て会見で話すのは、僕や僕の家族、愛する人たち、支えてくれる人たちにとって幸せなことだ。うれしいし、すごくワクワクしているよ」

「故郷に戻ること、レイカーズでプレーすること。すべて当たり前のことじゃない。恵まれているとしか言いようがないよ。僕はこの毎日を大切にしたい。常にベストを尽くすつもりだ」

キャリア14シーズン目。彼は自分とチームを日々成長させることしか考えていない。その先に見据えるのは、キャリア初となるNBA優勝だ。これまでで一番、その可能性が高いチームに彼はやって来た。しかも故郷のチームだ。例年以上にウェストブルックは毎試合コートでエナジーを発揮し、レブロンの言うように「ラッセルらしく」プレーするに違いない。