ジェームズ・エニス三世

写真=Getty Images

アリーザ、バー・ア・ムーテが抜けた穴を埋められるか

NBAキャリア5年目を迎えるジェームズ・エニス三世は、このオフにロケッツと契約し、優勝を狙えるチームに加わった。ディフェンスの評価が高いエニス三世は、昨シーズン所属したトレバー・アリーザ、ルーク・バー・ア・ムーテの代役として期待されている。しかし指揮官のマイク・ダントーニは、守備よりも3ポイントシュートでの貢献を求めているようだ。

エニス三世は、『The Athletic』に、ダントーニから出された『リクエスト』の内容を明かした。

「コーチは、1番から4番まで守れる自分の守備に期待してくれている。それにシュートとエネルギッシュなプレー。オフシーズンには、3ポイントシュートに力を入れたよ。この夏は、その他にボールハンドリング、ピック・アンド・ロールからの繋ぎ、オープンな状態からのシュート、相手と接触した状態でのシュートを磨いた。コーチとのミーティングでは、『これまでの2倍か、キャリア最多の3ポイントシュート試投数を記録しなかったらベンチに下げるぞ』と言われた。できるだけ多く3ポイントシュートを打つことを求められているみたいだね」

NBAで35.9%の3ポイントシュート成功率を記録しているエニス三世は、これまでに1試合2.6本以上の3ポイントシュート試投数を記録したことがない。ちなみに、アリーザの昨シーズンの3ポイントシュート試投数は1試合6.9本で、成功率は36.8%。バー・ア・ムーテは1試合2.8本で、成功率は36.4%だった。エニス三世には、昨シーズンのアリーザのように、トランジションから3ポイントシュートを決める役割が求められる。相手の注意を引き付けられるクリス・ポール、ジェームズ・ハーデンと一緒にプレーすることで、これまでよりオープンな状態で打つことが可能になり、一見無茶に聞こえる指揮官の高い要求もクリアできるかもしれない。

守備での貢献はもちろん、エニス三世は、昨シーズンの3ポイントシュート試投数でリーグ最高となる42.3本を記録したオフェンスを支えるシューターの役割も担わなければならない。カーメロ・アンソニーの起用法や、新チームのケミストリーの方が話題になっているが、エニス三世がシューターとしてレベルアップできるかどうかも、打倒ウォリアーズを果たすカギになりそうだ。