レギュラーシーズン開幕には間に合う見込み
NBA各クラブはトレーニングキャンプを目前に控え、メディアデーを行った。ザイオン・ウイリアムソンとブランドン・イングラムの若きエースを軸にプレーオフ進出を狙っているペリカンズは、ザイオンがオフシーズン中に右足の第5中足骨を骨折し手術を受けたことをメディアデーで発表した。
バスケットボール運営部門バイスプレジデントのデイビッド・グリフィンは「彼は一人でトレーニングをしていた。正直に言って、素晴らしい動きをしていた。最高の状態にある時ほど何かが起こってしまうもの。彼はサマーリーグの前にプレー中にケガをしてしまった」と詳細を語った。それでも、プレシーズン期間をリハビリに充て、開幕戦には間に合うと楽観視している。
ザイオンの数週間の離脱はチームにとって痛手以外の何物でもない。今シーズンから指揮を執るウィリー・グリーンもそれを十分に理解しているが、プレシーズンで若い選手にチャンスを与えられるとプラスな面にも目を向けた。「ケガはいつも大変なことだが、これはゲームの一部だ。彼が健康になってフロアに戻れるようになるまで調整するしかないし、これは我々にとって非常に大きな痛手だ。しかし、彼が復帰するまでに、何人かの選手がステップアップするチャンスでもある」
ザイオンにとっては残念なオフとなったが、「最初の公式戦には復帰できると思う」とし、オフシーズンでのモチベーションについて語った。「僕のことを知っている人なら、僕が勝ちたいと思っていることを知っているはず。2年連続でプレーオフに進出できなかったから、何とかしなければと思った。だから、技術を磨き、追いこんでいたんだ」
結果的にチームを背負おうとする内なる意欲とオーバーワークが今回のケガを生んだ。ザイオンもケガをした当時は落胆したが、今は治療の過程をポジティブに受け止めている。「最初は最悪だったよ。僕には大きな責任があるから、毎日、過剰なまでにトレーニングしたけど、それでケガをしてしまった。でも、治療の過程は素晴らしくて、チームやトレーナーと毎日一緒に仕事をしている。これは良いことだよ」
ザイオンの骨折、手術の公表が遅れたのは気になるが、リハビリが順調なことは朗報だ。また、以前にザイオンがクラブに不信感を抱いていると報道されたが「僕はここが大好きだ。ニューオーリンズを愛している。どこにも行きたくないね」と、その噂を否定したことで安堵したファンも多いだろう。
ザイオンは2年目の昨シーズンに平均27.0得点、7.2リバウンド、3.7アシスト、フィールドゴール成功率61.1%を記録。ペリカンズがプレーオフに進出するためには、彼の活躍が必要不可欠だ。