「昔は楽しそうにプレーしていたら『ソフト』と思われた」
再びウォリアーズのメンバーとして2021-22シーズンも現役を続ける大ベテランのアンドレ・イグダーラは、名実ともに歴代最高シューターと称賛されるステフィン・カリーがNBAを代表するスーパースターになるまでを見届けた貴重な存在だ。
他の選手とは次元が違う3ポイントシュートを軽々と決め続けるカリーのプレースタイルがリーグに与えた影響は大きく、ウォリアーズの黄金時代到来とともに彼のシュートを真似る子供たちの数も激増した。
イグダーラは、2013-14シーズンからウォリアーズでプレーし、グリズリーズにトレードされた2019年までに3度の優勝に貢献。イグダーラによれば、カリーがリーグにもたらしたのはプレースタイルへの影響だけではなく、選手たちの間で好まれていなかったリアクションに対する印象すら変えてしまったという。
『The Breakfast Club』に出演したイグダーラは「彼はゲームそのものを変えた。昔は、試合中に楽しそうにプレーしていたら『ソフト』と思われた。チャールズ・バークリー、アンソニー・メイソン、チャールズ・オークリーらは高圧的な感じだったし、昔はコートで笑顔を見せるのは軟弱と言われていた。パット・ライリーがニックスを率いていた時代のように、以前は嫌われるくらい厳しい姿勢でやらないといけなかった」と語る。
「ステフ・カリーは、成功を収め出してから(試合中に)笑うようになった。身体を震わせ、ハーフコートからシュートを打つようになった。それがどんどん広がっていった」
「今ではトレイ・ヤング、デイミアン・リラード、ルカ・ドンチッチも、ハーフコートからステップバックしてシュートを放っているし、それを目にする全員が大歓声をあげる。今は、試合中に笑ったり、楽しくプレーできる。たった一人の選手がそれだけ大きな影響を各世代に与えたのは、本当に特別なこと。これは称賛しないといけない。彼は大きな変革をもたらしたんだ」