富樫勇樹はあらためて『日本一丸』を強調「自分たちにできることは一つしかない」

2018/09/04
日本代表
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富樫勇樹

文=鈴木健一郎 写真=鈴木栄一

ワールドカップ予選に勝つことで信用回復を

昨日、男子日本代表の予備登録メンバー24名が発表された。今回はワールドカップ出場を懸けた2次予選の最初の2試合、アウェーのカザフスタン戦、ホームのイラン戦に向けたもの。

1次予選を突破したものの、2勝4敗という負け越しの成績を背負ったままさらなる強敵と戦うため、油断は全くできない。ワールドカップへ、東京オリンピックへと繋げるために必勝が求められるのはもちろん、アジア競技大会の不祥事で失墜した信用を取り戻す意味の戦いもある。

今回のメンバーにも当然のように選ばれたポイントガードの富樫勇樹は「今まで代表で戦ってきた仲間がいなくなってしまい、今こういう状態ですけど、自分たちにできることは一つしかない。ワールドカップ予選で結果を残す以外にない」と語る。

「もう一度日の丸を背負う覚悟というか、責任をあらためて全員が認識したと思いますし、もう一回チーム一丸となって、まずは最初のカザフスタン戦に勝つことだけに目を向けたい」

カザフスタンについては「意外に身長が大きくて走れるチームって聞いてる」、イランについては「フィジカルプラスうまさもある選手も多く、今までなかなか勝てない相手」と警戒するが、渡邊雄太と八村塁が加わったことで「この日本でどれだけ戦えるか、すごく楽しみ」と話す。

富樫勇樹

2次予選のポイントは「相手というより環境の面」

1次予選最終戦でチャイニーズ・タイペイに勝利した後にわずかなオフがあったが、代表チームはすぐに再始動し、ナショナルトレーニングセンターでの合宿を重ねるとともにオセアニア遠征を実施。過密日程にも慣れている富樫は「長い休みはなかったですね」と淡々と振り返る。

「少ない人数でやっていた時期もあったので、大会直前ではできない身体の部分のトレーニングもできたと思います。チーム的な練習というのはそんなに長い時間できなかったので、それ以上に個人の方が大きかったかなと思います」

今回は渡邉と八村、アメリカで切磋琢磨する若い2人がチームに加わる。ケガで間に合うか不透明ではあるが、Window3で勝利の立役者となったニック・ファジーカスがプレーできれば、超強力なロスターが完成する。ゲームメークの意味で富樫は「ニック選手だったら他の選手以上にボールを預けたい気持ちが自分の中では強いので、そういう面で少しの違いはあります」とファジーカスの回復を切望する。

そして富樫が気にするもう一つのポイントは遠征だ。「今までは台湾、フィリピン、オーストラリアと距離的にそんなに遠くないところでしたが、これからカザフスタン、イラン、カタールと普段なかなか行くことのない国での試合になるので、そんなに長い期間いるわけじゃないんですけど、食事だったりも含めて最初の6試合より、相手というより環境の面でちょっと大変になるんじゃないか、移動も含めてそう思っています」

いずれにしても、厳しい戦いが続くのは間違いない。選手だけでなくスタッフも、コート内だけでなくコート外でもベストを尽くすことが求められる。渡邊と八村は11月のWindow5、来年2月のWindow6には招集できない見込み。まずはスタートダッシュに失敗した1次予選の轍を踏むことなく、最初の2試合をどちらも勝つことが、ワールドカップ出場のための必須条件となる。