永田萌絵

「チームからは守備面で期待されている」

バスケットボール女子日本代表は大会5連覇を目指して、今日開幕するアジアカップに出場する。

日本代表の永田萌絵は、東京医療保健大のエースとしてインカレ3連覇を成し遂げ、昨シーズンはトヨタ自動車アンテロープスでレギュラーシーズン20試合のうち18試合に出場し、平均4.7得点、2.3リバウンド、1.1アシストを記録。ルーキーらしからぬ堂々たるプレーで、チームのリーグ初優勝に貢献した。

それでも永田は「大学とWリーグではプレーのレベルの違いを最初はすごく感じました」と振り返る。「トヨタに入団した当初は、高いレベルでプレーすることに自分が慣れていないというか。身体の強さやスキル面でもすごくギャップがありましたが、最近ではフィジカル面でもスキル面でも、毎日取り組んできたことが成果となって発揮できているので、自信を持ってプレーしていきたいです」

今回の日本代表は、長らく日本代表を支えてきた髙田真希や町田瑠唯が招集されず、若手中心のチームとなっている。それでも永田と同じポイントガードには東京オリンピックに出場した宮崎早織、3人制バスケ『3×3』でオリンピックに出場した山本麻衣が選ばれている。

宮崎には日本の生命線となるスピードを生み出す力があり、山本は163cmと小柄だが当たり負けしないフィジカルの強さと抜群のシュート力を持つ。その中で永田は自身の強みをこう語った。

「機動力を生かしてしっかりディフェンスでプレッシャーをかけること。オフェンスではスピードを生かしてドライブで中に切って行くのが仕事なので、そこをしっかり発揮できたらと思います。チームからは守備面で期待されていて、ガードとしては身長も高いので(174cm)そこを武器にしてやっていきたいです」

永田萌絵

「パリ五輪には絶対に出たい思いがあるので、そこを目指して頑張りたい」

今回のアジアカップから、恩塚亨が日本代表の指揮を執る。長らく日本代表でアシスタントコーチを務めた恩塚は、どの選手にも馴染みがないわけではないが、永田にとっては東京医療保健大での恩師であり、ともにチームを強くしてきた間柄。「バスケの基本的な考え方やおっしゃっていることは大学の時と同じです。そこは恩塚さんの下で4年間やっていたので、バスケットのやりやすさを感じています」と言い、こう続けた。

「特にディフェンスの考え方は大学の4年間でしっかり学んでいるので、タフに戦うところやチームディフェンスをしっかり理解してチームとして発揮できたらと思います」

永田は2019年の3x3U23ワールドカップ優勝メンバーの一人だ。そこから日本代表では主に3人制で招集され、東京オリンピックの強化合宿に参加していたが、惜しくも最終メンバーの4人から外れ、サポートメンバーに回った。永田は言う。「東京オリンピックも3人制での出場を目指していたけど、できませんでした。パリ五輪には絶対に出たい思いがあるので、そこを目指して頑張りたいです」

目標のパリ五輪に出場するためにも、まずは今回のアジアカップで存在感を発揮して、日本代表で自分の居場所を確立したい。今回はアジアカップ5連覇が目標ではあるが、若手にとっては国際大会で自分の力を示す大きなチャンス。永田が持ち味の突破力をアピールできれば、日本代表にとっても新たな戦力の発掘となる。