18年ぶりに地元に帰還、新天地で再起を期す大阪エヴェッサの竹内譲次「すべてがチャレンジ」

18年ぶりに地元に帰還、新天地で再起を期す大阪エヴェッサの竹内譲次「すべてがチャレンジ」

2021/09/25 18:00
竹内譲次

アルバルク東京が常勝チームであり続け、Bリーグ連覇を成し遂げられたのは、日本人ビッグマンである竹内譲次の存在が大きかったのは言うまでもない。しかし、昨シーズンの竹内は体調不良やスランプに陥り、チームも初めてチャンピオンシップ出場を逃す挫折を味わい、長らく務めた日本代表からも外れた。再起を期す竹内は強い覚悟を持ち、地元である大阪エヴェッサへやって来た。

代表落選「受け入れなきゃいけないという気持ち」

──地元である大阪に帰って来たわけですが、なつかしさなどは感じますか? また、現在の大阪の暮らしはいかかでしょう?

18年ぶりくらいになりますが、実家の周りはそんなに変わっていなかったのであまり感じないですね。ただ、18年前は親に連れられてどこかに行くことが多く、今は自分でいろいろなところに行ける中で、大阪のことを全然知らなかったなと感じてます。

このご時世なので当時の友達とも全然会ってないですし、自分だけじゃなく子供の手続きとかも多かったので今ようやく落ち着いてきた感じです。練習があって、オフの日は必要なものを買い揃えたりという生活が続き、やっと身の周りが整ってきました。

浅草に住んでいる人が浅草寺に行かないみたいな、地元だから逆に行かないような場所ってあるじゃないですか。僕も子供の時にユニバーサルスタジオとかに行かなかったんですけど、子供を海遊館(大阪にある世界最大級の水族館)に連れていきました。地元だからこそ行かなかった場所に、今戻ってきて子供と一緒に行っているという感じですね。

──基本的に標準語を使うイメージですが、大阪に戻ったことで関西弁が前面に出ている感じでしょうか?

敬語だとあまり出ませんが、アルバルクの時もチームメートとは関西弁でした。そんなに意識せず、バリバリではないですが、大阪出身の選手も多いのである程度は関西弁ですね。

──昨シーズンは体調不良もあり、プレータイムも伸びず難しいシーズンだったかと思います。結果的に代表も落選となりましたが、どのように振り返りますか?

なかなか波に乗れない時間が続き、チームも勝てなかったので考えることが多いシーズンでした。東京オリンピックを一つの区切りと心の中で考えていたので、誰もが自分の思い通りにいくわけじゃないんだと感じました。今まではありがたいことに選ばれるのが当たり前みたいな状況でやらせてもらいましたが、今回はそういうポジションじゃないというか、受かるか落ちるかのラインでやっていることをひしひしと感じました。落ちては選ばれみたいな、そういった選手の大変さをすごく感じましたね。自分は今までに経験がなかったので、そういう状況を勝ち抜いた選手に比べたら弱かったなと思います。

いろんなものを制限されている中で合宿が行われるストレスもあり、選ばれるか落ちるかという瀬戸際の状況がずっと続いていて自分自身に余裕がなかったですね。こういう状況で練習以外の時間も部屋に一人でいるので考えることが多く、新しい選手との競争より、そっちの方に意識を持っていかれたという感じでした。悔しさはありますけど、納得している部分もあるので、受け入れなきゃいけないという気持ちの方が強いです。

竹内譲次

「良い形で終わりに向かいたい」

──心機一転、新たな環境で新シーズンを迎えます。引く手数多だったと思いますが、大阪を選んだ理由を教えてください。

一番最初にお話をいただいた、熱意を持ってお誘いいただいたのは、もちろん大きな要因になりました。公示リストに乗ってからお話をいただいたチームもありましたが、すべてお断りしました。

──早い段階でオファーを受けたからとはいえ、そのチームに魅力がないと即決するには至らないと思います。

やはりビジョンが見えたので。外国籍選手のガードがいて、アイラ(ブラウン)を3番で使いたいから、日本人のインサイドがどうしても必要ということで僕に白羽の矢が立ったと。最初の交渉でその話を聞いて、すぐに面白そうだなと思いました。

昨シーズンはあまり試合に出られず、残りのキャリアを考えた時にこのまま先細って終わっていいのかという思いがありました。フィットするのもありますが、もう一度良い形で終わりに向かいたいという気持ちもあります。

──リリースで「まだ引退はしません」との言葉をポジティブにとらえていましたが、終わりが近づいていることを感じているのですね。ただ、大阪で輝けば、自ずと終わりも伸びますよね?

もう36歳なので。折茂(武彦)さんは別格としても、引退された選手を見ていると40歳前くらいが一つの区切りなのかなと思っています。そうですね、あとは自分のモチベーション次第ですが、何年できるかというより目先のことを一生懸命やりたい気持ちが強いです。

──チームから求められているのはどういったところですか?

全体的にサイズを上げたいと言われていて、ペイントのディフェンスやリバウンドの部分を期待されていると思うので、そこをしっかりやっていきたいです。あと、アイラはフィジカルな選手でペイントも強いので、自分がどこのポジションにいればいいか、フロアバランスをしっかり取ることをやっていきたいです。

すべてがチャレンジですが、若い選手が多いチームでどういうリーダーシップを取っていけるかというのを考えています。コートの外でも自分ができる事はたくさんあると思うので、オンコートとオフコートの両方でチームが良い方向に向くように手助けしていきたいです。

竹内譲次

「新しいチームだからこそ、1歩ずつやるべきことをこなしていく」

──大阪は若い選手が多く、海外にルーツを持つ選手が多い印象です。

外国籍が3人で帰化のアイラがいて、あと海外にルーツがあるのがエリエット(ドンリー)とザック(ムーア)で、ハーフの子もいて、正直僕も最初の方はどういう感じになるかあまり予想できなかったです。でもエリエットに関しては性格も日本人的で、向上心もあって素晴らしい選手なので、彼の成長の手助けをしたいと思います。

──良い意味でやんちゃな選手はいませんか?

今の若い選手たちは本当に真面目で、ちゃんと一生懸命練習しますし、いないですね。時代も時代なのでオフコートで一緒に騒いだりとかはないですが、そういう時間は必要だと思うので一緒にご飯を食べたりコミュニケーションを取っていきたいです。

──ビッグラインナップの話がありましたが、今シーズンの大阪の強みはどんなところですか?

そのラインナップが上手くいくことが理想としてあります。ただ、新しいことをやるには時間がかかりますし、アイラもまだ合流できていないので時間はかかるとは思います。まずは新しいチームだからこそ、一歩ずつやるべきことをこなしていく事が大事ですね。

ビッグラインナップを一つのカードとして持っておくのは良いことだと思います。日立サンロッカーズの時に一緒にやっているので、アイラが3番でプレーするのは上手くいくと思っています。ただ、あの時よりもお互いに年を取っているので、もっと頭を使わないといけないとも思います。そこを強みにすることで今年やりたいバスケットが見えてくると思うので、時間をかけてやっていきたいです。

──今シーズンの目標を教えてください。

東地区がずっと強かったですし、もちろん今年も強いと思いますけど、東から西に移った選手もいて西地区も盛り上がるはずです。西地区だからといって簡単に勝てるとは思いませんが、大阪は2年連続で2位だったので、まずは西で優勝したいです。

──最後にファンへのメッセージをお願いします。

西地区を盛り上げ、優勝できるようなチームを目指します。今シーズンこそ地区優勝、そしてチャンピオンシップ進出、その先の優勝を目指して頑張るので、応援よろしくお願いします!

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