「口先だけの男は誰にも好かれない」
35歳のベテランポイントガード、ラジョン・ロンドは今オフにクリッパーズからグリズリーズへトレードされてバイアウトが成立し、1年契約でレイカーズに復帰した。
ロンドは2018-19シーズンから2年間レイカーズでプレーし、2019-20シーズンには『プレーオフ・ロンド』の異名通り、ポストシーズンでパフォーマンスを上げて優勝に大きく貢献した。グリズリーズがロンドをウェイブすると報じられた後、セブンティシクサーズなどもロンドの獲得を狙うとされていた。しかしロンドは「他は考えていなかった。ここが僕の居場所だったんだ」と、レイカーズ以外のチームに行く選択肢はなかったという。
昨シーズン途中にホークスから移籍したクリッパーズでロンドは平均7.6得点、5.8アシストを記録。直近の2シーズンでの先発出場は6試合で、レイカーズでもベンチから流れを変え、勝負どころで決定的な働きをすることが求められる。
レイカーズにはレブロン・ジェームズがいて、誰よりも勝利への執着心が強いラッセル・ウェストブルックも加わった。個性の強いベテラン集団となったレイカーズにおいて、ロンドにはリーダーとしてチームをまとめる役割も任される。
『Silver Screen&Roll』のインタビューに応じたロンドは「口先だけの男は誰にも好かれない」とし、自身が思うリーダー像についてこのように語った。「リーダーは誰もがなれるわけではない。若手からベテランまで全員に見られ、批判を受けたりもする。毎日一貫性を持って取り組まなければならない」
さらにロンドは、リーダーになる上での重要な資質に自分を知ることを挙げた。「自分がすべてを知っているわけではないことを理解すること、それこそが僕にとって最も大事だ。喜んで耳を傾けるし、マリク・モンクやトレバー・アリーザから学ぶことができる。閉鎖的にならず、オープンに物事を考えなければならない」
全盛期のロンドは30分以上プレーし、得点とアシストで平均ダブル・ダブルを記録するなど、チームの中心を担っていた。スピードに頼らず、バスケIQで勝負するタイプなため、ベテランとなった現在でもコンスタントに数字は残せる。それでも、自分を客観視できるロンドはレイカーズでの自身の立ち位置を深く理解している。「自分の番号が呼ばれた時に準備ができているようにする。ポイントガードの層は厚く、自分が望むほどプレータイムが得られないことを理解しつつ、若手のメンターにならないといけない。ベストを尽くすだけさ」