朝山正悟「選手が自分のルーティーンを確立できます。ここが一番大きい」
広島ドラゴンフライズは昨日、クラブハウス『ドラフラベース』の建設をスタートさせたことを発表した。
2026年にスタートする『新B1』参入のため、広島はこれから高いハードルをいくつもクリアしなければならないが、会見を行った浦伸嘉代表は「そこに向かうプロセスとして、練習場が確保できていないことがクラブの価値を上げきれていないウィークポイント」と語るとともに、このクラブハウスを「本気で日本一を取りにいく思いの象徴」であると位置付けた。
場所は広島県廿日市市で、フルコート1面に加えてトレーニングルームやロッカールーム、ラウンジを備えた練習場と、それに隣接して6名まで宿泊できる選手寮を備えたものになる。
広島はチーム創設から専用の練習場を持たずに活動してきた。会見に同席した朝山正悟は「プロクラブと言いながら、練習環境の面では難しい面があった」と言う。
選手とスタッフで分担して練習道具を運び、体育館に入ればまずはライン引きなどの準備。スタッフの業務ではあるが、選手も練習時間を確保するために手伝った。ウェイトトレーニングはまた別の場所、ケアはトレーナーの自宅に移動して、さらには毎日のように練習場が代わる難しさもあった。それもチームを支えるサポートがあってできたもので、その環境でもベストを尽くしてきたことを懐かしく思い起こしながらも、朝山は「ようやくここまできたかとうれしい気持ちでいっぱいです」と笑顔を見せた。
「建つまで僕がやってるかどうか分からないですけど(笑)」と一笑い取りつつ、「これまでは体育館によって時間も設備も違いましたが、今後はそういうことがなく選手が自分のルーティーンを確立できます。ここが一番大きいと思います」と朝山は言う。
また朝山は『育成の広島』であることにも言及した。「トップとアンダーカテゴリーで密な関係を取っていける。お互いに刺激し合えるのはものすごく大きいし、それが選手にとっては『ここでやりたい』と思う理由の一つになります。チームにとって良いサイクルができ、広島ドラゴンフライズのさらなる強化に繋がっていくと思います」
現在は建設地の決定を受けた手続きを行っており、地盤調査が終了した後に設計、早ければ年内着工で、来年夏の完成を目指す。