ジャレッド・ダドリー

レブロン、デイビスも信頼を寄せた『まとめ役』

2019-20シーズンから昨シーズンまでレイカーズに所属したジャレッド・ダドリーは、チーム残留を望んでいた。しかし、交渉がまとまらずに退団が決まり、ダドリーは現役引退を決意した。

幸い、引退発表からほどなくして、ダドリーはマーベリックスのアシスタントコーチに就任することになった。それでも本人は、2021-22シーズンもレイカーズの一員として現役を続けたかったと『LA Times』とのインタビューで語った。

ダドリーは、GMのロブ・ペリンカ、そしてアドバイザーのカート・ランビスには感謝の気持ちしかないと語ったが、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスら超が付くスーパースターが揃うチームのロッカールームをまとめていた自分を残さなかったのは間違いだったと、ペリンカらに伝えたという。

「誰の責任でもない。ロブとカートは、自分に正直でいてくれた。チャンスを与えてくれた彼ら、それからジーニー(バス)にも感謝しかない。でも、自分はチームに戻りたかった。チームの力になれると思っていた。特に新しい選手が入ってきたのだからね。ただ、(ロスターの平均年齢を)若くしたいという球団の考えも理解できる」

「ロブとカートとは話して感謝の気持ちを伝えた。ただ、こう伝えたよ。『あなた方は、ロッカールームで存在感のある選手より、若さの方が重要と判断した。それは尊重する。でも、間違っている』とね。レブロンも、ADも自分の残留を望んでくれていた。でも、球団を納得させられなかった」

ダドリーは、レイカーズでの2シーズンで57試合、昨シーズンはわずか12試合の出場だったが、若手からも、ベテランからも信頼され、チームのまとめ役として貢献していた。

ダドリー自身は「周りからロッカールームのまとめ役と言われるけど、自分の仕事はそれ以上だった」と語る。「導き手であり、カウンセラーであり、関係構築のエキスパートだったり、とにかくすべてを繋ぐ、間を取り持つミドルマンだった」

過去に所属したバックス、サンズでも、ヤニス・アデトクンボやデビン・ブッカーら現代のスター選手たちにとって頼れる兄貴分だった。ダドリーは言う。「ファンが知らなくても、選手、コーチ、用具係らスタッフは分かってくれている。彼らこそ、自分の価値を理解してくれている」