ジュリアス・ランドル

「僕はニックスの一員でいることを本当に楽しんでいるんだ」

ニックスはジュリアス・ランドルとの契約延長に合意した。2019年に結んだ3年契約の最終年(年俸1980万ドル)を終える2022年からの4年1億1700万ドル(約130億円)という大型契約だ。1年後にフリーエージェントになる可能性になるエースを慰留でき、ニックスの今オフの編成は完璧な形で締めくくられた。ケンバ・ウォーカーとエバン・フォーニエを加え、プレーオフ復帰を果たした昨シーズン以上の結果が期待できそうだ。

ランドルは会見を開き、「僕は今後のキャリアをずっとニックスでプレーしたいと思っている。そのための大事な契約が決まり、何年もチャレンジできることになって、すごく良い気分だ」と今の心境を語る。

あと1年待てば、彼は2億ドル近い大型契約を得ることができた。今のニックスと彼の状況を見れば、そうするのが当然だったはずだ。それでもこの段階で新契約を受け入れた理由について「お金は大事だけど、それ以上に大事なものがある」と語り始めた。

「自分自身が幸せかどうか、バスケの状況、家族のことやニューヨークでの暮らし、今やっていることを継続すること。そういうことを重視した。2年前にニックスと契約した時、僕は長期的な目標に向かってチームを作り上げたいと思った。ここまではみんなで力を合わせ、思い通りに進んでいる。僕はニックスの一員でいることを本当に楽しんでいるんだ。だから、それを続けることが僕にとっては大事だった」

「NBA優勝を狙う上で、ここ以上の場所はないと思っている。僕はこのチームの一部でありたいし、僕が契約延長に応じることで球団が戦力を揃え、チームを強くして優勝を狙うことの助けになると思ったんだ」

MIP賞を受賞したランドルを中心に、RJ・バレットやイマニュエル・クイックリーといった若手の成長があった昨シーズンは、8年ぶりのプレーオフ出場を勝ち取って大いに盛り上がった。しかし、プレーオフではホークスに手も足も出ない完敗でファーストラウンド敗退。チームリーダーのランドルも含めて経験不足が露呈してしまった。

ただ、それでもランドルには、自分とチームが進んでいる方向が間違っていないという確信がある。だからこその契約延長だ。なおも飛び交う質問に、彼はこう答えている。「正直に言えば、今までのキャリアで納得できないままプレーしていた時期があった。チームの方針に対して違和感を抱いたままプレーするのがどれだけ大変か、僕は理解している。でも今は、練習も遠征も試合も、すべてが楽しい。毎日の仕事を心から楽しんでいるんだ」

そして、今の環境に満足しているからこそ、優勝をつかみ取りたいと彼は考えている。「最終的には勝つことがすべてだ。僕の最大の目標は、ここニューヨークで優勝すること。そのためなら僕は何だってやるつもりだ」