女子日本代表

取材・写真=小永吉陽子 構成=鈴木健一郎

チャイニーズ・タイペイを走りで上回り、激戦を制す

ジャカルタ(インドネシア)で開催されているアジア競技大会、バスケットボール競技の最終日である今日、女子の3位決定戦で日本代表がチャイニーズ・タイペイ代表と対戦した。

アジア競技大会に挑むのは若手中心のBチームだが、日本の生命線はAチームと変わらず『リバウンドから走るバスケット』を展開できるかどうか。立ち上がりからトランジションのスピードで上回り、走る展開に持ち込んで第1クォーター残り1分で20-11とリードする。ところが、そこからガンガンとシュートを狙うチャイニーズ・タイペイの積極的な攻めに受け身に回ってしまい、第1クォーターのラスト1分と第2クォーターで2-22のビッグランで逆転される。

26-33で始まった後半もチャイニーズ・タイペイの積極性が目立つが、第3クォーター途中から日本の反撃が始まる。ガード陣のプレッシャーが効いて速攻が再び出るようになると、宮崎早織と篠崎澪が何回も走って流れを呼び込み、残り2分半に林咲希の3ポイントシュートで45-44と試合をひっくり返し、その後も走るバスケットでリードを広げ52-46で第3クォーターを終えた。

チャイニーズ・タイペイは最後まで食い下がったが、日本は篠崎、安間志織の速攻に林の3ポイントシュート、中田珠未や梅沢カディシャ樹奈のゴール下と得点を伸ばして付け入る隙を与えなかった。最終スコア76-63で激闘を制した日本が、銅メダルを獲得している。

ファストブレイクポイントは16-4と日本が圧倒。しかも第3クォーターに10を集中させたことが一気の逆転勝利をもたらした。薮内夏美ヘッドコーチは、「チャイニーズ・タイペイのシュートが入っていたので動揺した部分がありましたが、自分たちのプレーができた」と試合を振り返る。劣勢になっても自分たちのバスケットを貫いたこと、また勝負どころで篠崎、林とキープレーヤーが期待に応える働きを見せたことが逆転勝利での銅メダル獲得につながった。