エルマン・マンドーレ

取材・写真=小永吉陽子 構成=鈴木健一郎

「12人だったら間違いなくメダルを獲得できた」

アジア競技大会、男子日本代表は昨日の7-8位決定戦に勝利し、全日程を終えた。最終戦でインドネシアに勝利した後、フリオ・ラマスに代わりヘッドコーチ代行を務めたエルマン・マンドーレは「良い結果で終わったことをうれしく思います」と、8人で勝って終われたことに安堵の表情を見せた。

12選手で臨んだアジア競技大会だったが、大会序盤に4選手の不祥事が発覚。早々にチームを離れて帰国することになったが、残る8人で最後まで戦い抜いた。

マンドーレコーチは語る。「終わってみれば3勝3敗、8人になってからは2勝2敗。メダル獲得を実現したかったですけど、もし12人だったら間違いなくメダルを獲得できたと思います。ただそれを理屈に使わず、今出せる結果としては嬉しいし、育成を目的で連れてきた選手たちがどんどん成長してることは日本のバスケ界にとって良いニュースだと思います」

太田敦也、辻直人、ベンドラメ礼生、熊谷尚也、張本天傑、シェーファー・アヴィ幸樹、玉木祥護、中村太地──。8人で12人分のプロ意識を見せた選手たち一人ひとりを、マンドーレコーチは感謝の気持ちを込めて称えた。

「まず言いたいのは今日の太田選手。11リバウンドですがBリーグの試合で10本取れる試合はほとんどない。それだけ代表に懸ける気持ちが強く、責任を感じています。彼がどれだけ今の日本代表に貢献しているか全員に知ってほしい。記者の皆さんも知らないと思いますが、今大会に向けた合宿の1カ月前に一人でしっかり準備したいということで太田はトレセンに来ました。礼生はポイントガードとして38分出場して、国際試合でできるということは、もちろん国内リーグでもできる。それが成長だと思います。玉木は良い成績は残せなかったかもしれないですけど、彼もコンバートして3番としてずっと使い続けてるんですけど、成長できる選手だと思いますし、これからBリーグで活躍する姿を見たい。熊谷とアヴィに関してはフル代表デビューになって、結果として良い内容だったと思います。これからも成長してくれることを願います。そういう目的を持ちながらこの大会に臨みました」

エルマン・マンドーレ

不祥事の4選手へ「努力を辞めないでやっていってほしい」

マンドーレコーチは不祥事を起こした永吉佑也、橋本拓哉、佐藤卓磨、今村佳太にも言及。「不祥事を犯した4人には残ってほしい気持ちはあったんですけど、間違ったことは償って、ここから成長してほしい。いつか代表に戻ってほしい。努力を辞めないでやっていってほしい」

まだ34歳と若いマンドーレコーチにとっても、今回はすべてが新しい経験だった。前代未聞の不祥事によりチームが空中分解してもおかしくないところで、とにもかくにも残った選手とスタッフで国際大会で日本代表が示すべき『JAPAN PRIDE』を見せて大会を終えることができた。この経験はきっとまた今後のプラスになるはずだ。