「ここで素晴らしい経験をしてきたけど、まだ達成すべきことがある」
2019-20シーズンはカンファレンスファイナルまで進んだセルティックスだが、2020-21シーズンはプレーオフファーストラウンドで敗退し、早々に幕を閉じた。
立て直しを図る今オフ、ブラッド・スティーブンスがヘッドコーチからGMへと役割を変え、自身の後任ヘッドコーチに、昨シーズンはネッツでアシスタントコーチを務めたイメイ・ユドカを招聘した。その後も積極的に補強を図り、ジョシュ・リチャードソンをトレードで獲得し、ケンバ・ウォーカーとドラフト1巡目指名権の交換でアル・ホーフォードを復帰させ、デニス・シュルーダーとエネス・カンターと1年契約を締結。そして、先日には来年フリーエージェントになる予定だったマーカス・スマートと4年7700万ドル(約84億円)の延長契約を結んだ。
スマートは2014年のNBAドラフトで全体6位指名を受けて以来、セルティックス一筋で新シーズンで在籍8シーズン目を迎える。191cmとサイズはないが、オールディフェンシブファーストチームに2度選出されたように、自分よりも体格が勝る相手を抑えられる力を持った守備職人だ。守備だけでなく、昨シーズンは出場した48試合のうち45試合で先発を務め、平均13.1得点、3.5リバウンド、5.7アシスト、1.5スティールを記録し、得点とアシストはキャリアハイを更新するなど、オフェンス面でも成長を続けている。
スティーブンスGMは「マーカスとの契約延長の機会を得られたことをうれしく思うとともに、彼がセルティックスに残ることを選択してくれて感謝している」とコメントを発表した。「ボストンでの7年間、彼はコート内外で大きな影響を与えてきた。彼が入ってからはすべてのシーズンでプレーオフに進出していて、いくつかのシリーズを制したことは偶然じゃない。彼は攻守両面で勝利に貢献し、他の選手にはない度胸とタフネスを持って戦ってくれる」
また、スマート本人も延長契約に合意した理由を「プレーしたい場所は他にないし、他のファンの前でプレーしたいとも思わない。僕はボストンが大好きだし、ボストンも僕を愛してくれている」と語った。「僕はここで素晴らしい瞬間や成功を経験してきたけど、まだ達成すべきことがある。これからもセルティックスのジャージーを着て、チームメートと一緒にトレーニングする準備はできているよ」
まだ27歳だがセルティックス在籍年数が一番長いスマートが、2008年以来のNBA優勝を目指してチームを牽引する姿に期待したい。