「自分がNBAに行く運命にあることは分かっていた」
2020年のドラフト全体3位でホーネッツに指名されたラメロ・ボールは51試合に出場し、平均15.7得点、6.1アシスト、6.0リバウンドを記録して、チームを『プレーイン・トーナメント』に進出させるとともに新人王を受賞する素晴らしいルーキーイヤーを過ごした。
自信家のラバー・ボールを父に持ち、長男のロンゾ、次男のリアンジェロもNBA入りするというバスケ一家の三男として生まれたラメロは高校生の時からスポットライトを浴びてきた。そんなラメロには成功しなければならないという多くのプレッシャーがあったはずだが、それをはねのける活躍を見せた。ラメロは『GQ』のインタビューを受けた際に「自分がNBAに行く運命にあることをずっと知っていた」と語った。
「NBAに行くのが僕のが人生だと思っていた。それをずっと知っていたし、それが普通だと思っていた。スターダムを手にすることは分かっていて、それに向かって成長していったんだ。僕の人生はすでに計画されていて、自分がスターだと思っていた。僕は稀有な存在なんだ」
父ラバーが「3人の息子は全員NBA入りする」と言い続けたこともあり、ラメロの終着地点がNBAだということは知られていた。アメリカの強豪大学に進学してドラフトにエントリーするという従来の道ではなく、リトアニアのプロリーグ、そしてオーストラリアのNBLに進み、プロで経験を積んでからNBAに挑戦する道を選んだラメロの選択は結果的に正しかったと言える。
ラメロも自身の決断を正しいと信じ、持論を展開した。「NBAに行きたいのだから、学校は優先事項ではない。勉強を放り出して旅をしているわけじゃないんだ。僕たちはバカじゃないし、学び方を知っている。だから学校は必要ない」
少々尖った言い方となったが、ラメロはその後自身のSNSで、学校は誰にでも向いているわけではないと言いたかっただけで、NBAに全力で取り組んでいると説明した。従来とは異なる方法でNBA選手になる夢を叶えたラメロ。彼がNBAで大きな成功を収めることで、他リーグでプロ経験を積んでからNBAに入る選手は今後増えるかもしれない。