「僕ならチームを助けることができる」
アイザイア・トーマスはセルティックスに所属した2016-17シーズンに平均28.9得点を挙げ『ボストンの王』と呼ばれていたが、その後は股関節のケガに苦しみキャリアは下降線を辿った。
ウィザーズに在籍した2019-20シーズンは40試合に出場し平均12.2得点を記録したが、シーズン途中にクリッパーズにトレードされ、その後解雇となった。昨シーズンはケガ人が相次いだペリカンズと10日間契約を結び、3試合で平均7.7得点を挙げたが本契約を勝ち取ることができなかった。
NBA復帰をあきらめていないトーマスは先日、プロアマリーグに出場し81得点を記録して注目を集めた。試合後に涙を流したが、トーマスはその涙の理由をこのように話した。
「この感情は、4年間毎日のように戦ってきた過程そのものだ。リーグに見限られたという話ではない。世界は僕を見限り、僕をバカにしていたんだ。好きなものがあれば、それを手に入れるためにはどんなことでもやる。僕は戻って来たんだ」
得点力が錆びついていないことを証明したトーマスに対し、SNS上ではNBA復帰を求めるファンの声が大きくなった。そして、NBAの数チームもトーマスに興味を持ち始め、「4チームと話をした」とトーマスは明かした。優勝候補の一つであるレイカーズが獲得を検討していると報じられるなど、トーマスに関心を持っているチームが複数あることは間違いない。
セルティックスはデニス・シュルーダーをロスターに加えたことで、トーマスの獲得を保留にしているとも報じられたが、トーマスはセルティックスへの復帰について「世界中の人がそれを望んでいるんじゃないかな」と語り、自信をのぞかせた。
「もしそうなれば、僕ならチームを助けることができる。特にジェイレン・ブラウンやジェイソン・テイタムといった若手たちを助けることができると思うよ」
1試合で81得点を挙げたとはいえ、NBAレベルで同等のパフォーマンスができるは分からない。それでも、低コストで元オールスターをロスターに加えることができるのは魅力的だ。トーマスのNBA復帰は実現するか、その時を待ちたい。