『MIP』のオラディポを中心に若手も成長
東の古豪ペイサーズは、昨シーズン予想外の躍進を果たし、プレーオフも『サプライズチーム』として盛り上げた。ファーストラウンドでレブロン・ジェームズのキャバリアーズと対戦したペイサーズは、戦前の予想ではスウィープ負けもあり得ると言われていた中、ビクター・オラディポを中心に、アップセット寸前までキャブズを追い詰めた。
昨年のオフにポール・ジョージと交換でサンダーからペイサーズにトレードされたオラディポは、キャリアハイとなる平均23.1得点、5.2リバウンド、4.3アシスト、2.4スティールというスタッツを残し、シーズンを通じて最も成長した選手に贈られる『MIP賞』を受賞した。
ペイサーズは、今年のオフに多彩なオフェンスが武器のタイリーク・エバンス、シュート力のあるダグ・マクダーモット、身体を張って仕事をこなすロールプレーヤーのカイル・オクイン
らを獲得し、戦力拡大に成功。来月からトレーニングキャンプが始まる中、ペイサーズは、エースであるオラディポの一声でマイアミに集結し、ミニキャンプを実施した。
オラディポの能力を覚醒させたトレーナーのミカ・ランカスターが、キャンプの様子を『TheAhletic』に語った。
ランカスターによれば、オラディポは自分が続けているトレーニングをチームメートにも体感してもらい、チーム全員が同じ目標を持って今シーズンを迎えることを希望していた。そして、その目標を達成できたと感じているという。
ランカスターがキャンプ中に注目した選手は、マイルズ・ターナーとドマンタス・サボニスだった。昨シーズン終了後から食生活を見直し、ヨガを取り入れ肉体改造に成功したターナーについて、ランカスターは「彼の成長度合いは素晴らしい」と称賛している。
「我々はカール・アンソニー・タウンズ(ティンバーウルブズ)の指導もしているが、技術的な部分で言えばマイルズは彼と似ている。マイルズは、まだ才能の一端にも触れられていない。キャンプでの彼を見て、そう思った」
ランカスターは、サボニス、それから新加入のエバンスについてもこう語った。
「サボニスも良い状態で、素晴らしかった。タイリーク・エバンスの技術は並外れている。今回のキャンプは、とても良いワークアウトになったと思う」
レブロンがキャブズを去り、西カンファレンスのレイカーズに移籍したため、今シーズンからは東も群雄割拠の時代に突入する。アップテンポなオフェンスが功を奏して昨シーズン好成績を収めたペイサーズは、今シーズンも東の『台風の目』として、上位争いを盛り上げてくれそうだ。