ヤニス・アデトクンボ

アデトクンボが攻守に躍動

バックスの3勝2敗で迎えたNBAファイナル第6戦、ヤニス・アデトクンボが50得点14リバウンド5ブロックのモンスターパフォーマンスで試合を支配し、バックスが105-98で勝利して1971年以来となるNBA優勝を果たした。

序盤は互いにシュートが決まらず、ターンオーバーが目立ち、開始6分で2本ずつしかフィールドゴールが成功しないロースコアの展開となった。しかし、バックスがタイムアウトを取って攻守のテコ入れをすると、クリス・ミドルトンのスティールからの速攻、ドリュー・ホリデーのアタックが決まり先行する。さらにベンチからボビー・ポーティスが連続で3ポイントシュートを沈め、ヤニス・アデトクンボのパワフルなドライブも連続で決まり、29-16と最高のスタートを切った。

しかし、第2クォーターに入ると、バックスは3ポイントシュートがまったく決まらず、リズムに乗れずに失速。序盤は固さが目立ったクリス・ポールが得意のミドルシュートを高確率で沈め、さらにアシストも量産していく。キャメロン・ペインが6分間の出場ながらも10得点を挙げる生産性の高いプレーを見せ、47-42と逆転して前半を終えた。

後半に入ると一進一退の攻防が続く。ブルック・ロペスが6連続得点を挙げ、アデトクンボがディアンドレ・エイトンから4つ目のファウルを誘発しバックスが主導権を握りかけるが、サンズもジェイ・クラウダーが4点プレーを含む連続3ポイントシュートで流れを渡さない。尻上がりに調子を上げたデビン・ブッカーがフリースローを沈め、77-77と同点で最終クォーターを迎えた。

残り8分、アデトクンボがエイトンから個人5個目のファウルを誘発。これでマークが軽減されたアデトクンボが連続得点を挙げて2、3ポゼッション差をリードして試合が進んだ。サンズは何度もノーマークで3ポイントシュートを打つシチュエーションがあったもののこれを決めきれず、点差が縮まらない。残り1分を切り、ミドルトンがタフなミドルシュートを沈めて6点差にしたところで勝負アリ。ファウルゲームで得たフリースローをしっかり沈めて、悲願を達成した。