「オリンピックの辞退を発表するのは胸が痛みます」
オーストラリアの女子代表のエース、エリザベス・キャンベージがメンタルの不調を理由にオリンピック出場を辞退した。2008年からオーストラリア代表で活躍し、リオ五輪を始めとする多くの大会で日本代表に立ちはだかった好敵手は、次のようなコメントで代表辞退について説明している。
「オリンピックで優勝することは私の最大の夢の一つです。ですが、オリンピックに出場するアスリートは心身ともに最高の状態でなければならないのに、今の私は自分が望むものからほど遠い状態にあります。これまで私は精神的に悩みを抱えてきて、今回のオリンピックに大きな不安があります。家族も友達もファンもいない大会で、チーム以外に支えがないことになります。正直に言えば、私にとってこれは恐怖でしかありません。この1カ月はパニックの発作を起こし、眠れず、食べられない日々を過ごしました」
「オリンピックの辞退を発表するのは胸が痛みます。ですが、これがチームのためにも自分のためにも最善の方法だと判断しました。東京での成功を祈っています。金メダルを獲得してください」
身長203cm、さらにスキルも勝負強さも備えたキャンベージの離脱はあまりにも痛い。それでもオーストラリア代表は、この発表があった後に行われたアメリカ代表とのテストゲームで終盤までもつれる接戦を逆転勝ちで制している。
キャンベージ抜きで苦戦は免れないが、有力なメダル候補であることに変わりはない。女子オーストラリア代表は東京オリンピックのグループリーグでベルギー、中国、プエルトリコと対戦する。