デニス・シュルーダー

キャップスペースに余裕のあるニックスが本命か

レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスの引き立て役ではなく、エースとしてプレーすることを望んでいるデニス・シュルーダーは、レイカーズからの4年8400万ドルの契約延長オファーに合意しなかった。レギュラーシーズンに平均15.4得点、5.8アシストを記録したシュルーダーであれば、レイカーズに打診された内容よりも良い契約を勝ち取ることも可能だ。

それでも、レイカーズがタダでシュルーダーを手放すことは考えられない。レブロンとデイビスという高給取りがいる状況で優勝するためのロスターを構築するには、シュルーダーは最高のトレード要員になる。そのため、レイカーズはサイン&トレードで見返りを得ることを望んでいる。そして、リーグ関係者によれば、ブルズとニックスがシュルーダー獲得に乗り出す可能性があるという。

ブルズは31勝41敗に終わり4年連続でプレーオフ進出を逃した。しかし、シーズン途中にマジックからオールスター選手のニコラ・ブーチェビッチを、セルティックスからダニエル・タイスを獲得するなど、チーム強化を進めてきた。また、球団運営部代表のアルトゥラス・カルニショバスも「来シーズンは絶対に同じ轍を踏まない。タレントをロスターに加え、もうポストシーズンを座って見ている状態にはしない」と語ったように、シュルーダーが加われば、オールスターのザック・ラビーンを中心としたブルズが東カンファレンス上位いに食い込むことも可能だろう。

そして、ガード陣の厚みを増したいニックスもシュルーダーは是が非でも獲得したい人材の一人だ。今シーズンのニックスはMIPを受賞したジュリアス・ランドルを軸に、急成長を遂げた若手とベンチの得点源となったデリック・ローズが噛み合い、8年ぶりにプレーオフ進出を果たした。プレーオフで勝てるチームを目指すニックスにとって、大舞台でもコンスタントに活躍できるシュルーダーは魅力的だ。そして何よりも、ニックスには5000万ドル以上の予算を持つと言われる十分なキャップスペースがある。また、レイカーズがローズの獲得を狙っているという噂もすでに出ていることもあり、ニックスが本命と見られている。

来シーズンのシュルーダーが何色のユニホームを着ることになるか。フリーエージェント市場に『超大物』がいない今オフにおいて、シュルーダーに注目が集まる。