ジャズとのカンファレンスセミファイナル第4戦でケガ、以後はプレーできず
カワイ・レナードはジャズとのカンファレンスセミファイナル第4戦を最後に戦線離脱した。31得点でクリッパーズを勝利に導いたこの試合中に右膝を気にする素振りを見せており、会見でこのことを問われると「問題ない」とだけ答えていたが、実際は前十字靭帯の部分断裂で、復帰できる状態ではなかった。
ケガから約1カ月、クリッパーズのカンファレンスファイナルでの敗退から約半月が経過した7月13日、球団はようやくレナードのケガについて、そして靭帯の修復手術が無事に終了したことを発表した。
それまで球団からの発表は『捻挫』だったが、欠場が長引いたことでそれ以上のケガではないかとの噂は出ていた。懸念されるのはチームのメディカルスタッフがケガを誤診していた、軽傷として扱っていた場合のレナードの不信感だ。スパーズでは結局、同じような状況からクラブとの関係が悪化し、退団へと至っている。
今回のプレーオフで、クリッパーズはレナード離脱後もNBAファイナル進出に向けて粘り強い戦いを見せた。敗れたものの戦いぶりは評価でき、「ここにレナードが戻れば」と来シーズンに向けて期待が持てる。それだけに、レナードがチームへの不信感を持たないことは非常に重要だ。
レナードとクリッパーズの契約は残り1年で、彼はこれを破棄して今夏にフリーエージェントになることができる。ただ、新たな契約を結んでの残留が基本路線だ。彼自身「健康であれば最終年を破棄するのがベストなのは明らかだけど、それは僕がここを離れるという意味じゃない。時期が来れば、そのことについて話し合う」と語っている。
レナードの復帰予定は発表されていないが、恐らく来シーズン開幕には間に合わないだろう。それでも、ケガのリスクを承知の上で新たな長期契約を結ぶだけの価値が彼にはあるとクリッパーズは考えるはずだ。クリッパーズとしては今オフ、彼との信頼関係を確かめ直した上で契約延長に合意するのが第一。その上で、NBA優勝を狙えるロスターを構築していくことになる。