佐古賢一ヘッドコーチ「できることを最大限チャレンジしていくしかない」
U19ワールドカップに出場している男子代表は、7月10日に行われた順位決定戦のマリ戦で66-104と大敗を喫した。決勝トーナメント初戦では強豪セルビアをあと一歩まで追い詰める86-89と激闘を繰り広げたが、9位以下の順位決定トーナメントに回ると9日のトルコ戦で49-97、今回のマリ戦と厳しい結果を突きつけられている。
この試合、日本はゴール下を完全に支配され、ディフェンスでは相手にイージーシュートを楽々と決められる。逆にオフェンスでは、アウトサイドからのタフショットが増えることで確率が上がらず。そしてリバウンドから相手に走られる展開となり、簡単に決められる悪循環と、ここまでと同じ負けパターンに陥ってしまった。
試合後の佐古賢一ヘッドコーチは、「昨日のゲームから選手たちが前を向いて、エナジーを出してやってくれました」と語り、世界の高さに圧倒されてもファイトを続けていくのみと強調する。
「自分たちができることを最大限チャレンジしていくしかないです。相手の高さやパワーに苦しめられ、かなりリバウンドで押し込まれていますが、そこは戦うしかないと言い続けています」
司令塔のハーパー・ローレンスJrが「みんな、日本ではこういう大差で負けたり、負けが続く経験をしていない」と語るように、日本バスケのエリート街道を歩んできた彼らは今、これまでにない大きな挫折感を味わっている。
ハーパーはさらに「決勝トーナメント1回戦のセルビアに3点差で負け、トップステージへの進出を逃したのはメンタル面でこたえました」と率直な思いを明かす。
このように選手たちは、メンタル面でも大きな困難に直面している。ただ、この悪い流れのまま大会を終えてしまったら、次へと繋がっていかない。今日の大会最終戦、同じアジアのライバルである韓国相手に、各選手が今大会で学んだことを生かしたプレーを見せなければならない。
「明日の試合では高いモチベーションを持ち、次のステージに向けて戦います」とハーパーは誓い、「シューター陣がなかなか決められないのは、ポイントガードが良いタイミングでパスを出せていないから」と司令塔の役割を遂行すべく意気込む。
今日の試合は男子フル代表の国際強化試合フィンランド戦が終わった直後となる15時ティップオフ。FIBAの公式YouTubeチャンネルで無料視聴ができる。「とにかく自分たちのバスケットを遂行することです。今日も少し下を向く時間があったけど、それをなくして選手たちには頑張っていってほしい」と語る佐古ヘッドコーチの期待に応えるプレーを、日本バスケ界の未来を担う若武者たちが見せてくれることに期待したい。