「これはナゲッツからの提案でもあり、僕は受け入れなければならない」
レギュラーシーズンMVPを受賞したニコラ・ヨキッチは、ナゲッツのカンファレンスセミファイナル敗退とともにオフに入り、セルビアへと帰国した。数日のオフを過ごした後、彼は世界最終予選に臨むセルビア代表に参加しないことを発表した。
国内メディアに向けて発表された声明の中で、ヨキッチは「残念だけど代表チームではプレーできない。僕の身体はしばらくコートを離れなければならない状態だ。これはナゲッツからの提案でもあり、僕は受け入れなければならない」とコメントしている。
今シーズンのヨキッチは、レギュラーシーズンの72試合とプレーオフの10試合すべてに出場。昨シーズンも『バブル』でのリーグ再開以降、プレーオフを含む27試合すべてでプレーしている。ケガなく過密日程を乗り切ったが、疲労が蓄積しているのは間違いなく、ナゲッツが来シーズンに向けてコンディション回復を優先させてほしいと考えるのも無理はない。
セルビア代表は6月29日からホームのベオグラードで開催される世界最終予選(OQT)で、ドミニカ共和国とフィリピン、イタリア、プエルトリコ、セネガルの6チームで1つのオリンピック出場権を争う。2019年のワールドカップ終了後からセルビア代表のヘッドコーチを務めるイゴール・ココスコフは、OQTを勝ち抜いて東京行きの切符を手に入れた際にはヨキッチと代表参加について話し合う意向を持っているとされる。ただ、ルール上は代表チームに選手を招集する権利があっても、自分たちの大事な資産であるスター選手を消耗させたくないNBAチームの見えない圧力は強い。
セルビア代表としてヨキッチの招集は望み薄と言わざるを得ない。東京オリンピックでヨキッチが見られないのだとしたら残念だ。